ベートーヴェンが劇音楽を付けたゲーテの戯曲『エグモント』〜魅力的な英雄の主張とは
2020.12.16
弦楽五重奏曲断章ハ長調——最終回! 穏やかな雰囲気に包まれた未完の絶筆作品
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!
1810年にバーデンで作曲されたと考えられている《軍楽のためのエコセーズ》ト長調のスコアは消失してしまい、編成などはまったく不明である。ただ、作品は1834年7月にベートーヴェンの弟子のC.チェルニーによって、あえて今風に訳すなら『ウィーン・ピアノ小品100円マガジン』といった楽譜として出版されたものと伝承されている。
アレグロ、ト長調、4分の2拍子。ピアノ初心者でも初見で弾けそうな16小節(前半と後半8小節がそれぞれ反復される)。繰り返し演奏しても、45秒程度だろうか。
解説: 平野昭
1810年夏にバーデンで作曲された小品、ラストはピアノ編曲版のかわいらしいエコセーズです。エコセーズとはスコットランドの舞曲で、4分の2拍子の軽快な曲調が特徴です。
《軍楽のためのエコセーズ》卜長調(ピアノ編曲版)WoO23
作曲年代:1810年頃(ベートーヴェン40歳頃)
出版:1834年ピアノ編曲版(ウィーン)