「さまざまな民族の歌曲集」より「大陸の歌」——オランダ、ドイツ、ポーランドなどの民謡を編曲!
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
48歳となったベートーヴェン。作品数自体は、これまでのハイペースが嘘のように少なくなります。しかし、そこに並ぶのは各ジャンルの最高峰と呼ばれる作品ばかり。楽聖の「最後の10年」とは、どんなものだったのでしょう。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
オランダ、ドイツ、ポーランドなどの民謡を編曲! 「さまざまな民族の歌曲集」より「大陸の歌」
WoO整理番号はOp.番号なしで出版されたものと、出版されずに自筆譜や浄書譜で遺された作品の整理番号であり、第2次世界大戦後に編纂整理されたものである。したがって、研究の進展とともに修正、訂正され、さらに合理的な整理がされて、2014年出版の新作品目録ではWoO158は「29のさまざまな民族による歌曲」とされたが、旧作品目録のWoO158と大きく収録作品内容が異なり、ここではアイルランドやスコットランドの歌曲は除かれ、旧作品目録にはなかったフランスの歌曲が加わっている。旧作品目録は全36曲を地域別に大きく3分類していた。
WoO158aとは「大陸の歌Kontinentale Lieder」23曲で、ここにはオランダ(1番)、ドイツ(2~3番)、チロル(4~8番)、ポーランド(9~10番)、ポルトガル(11~12番)、ロシア(13~16番)、スウェーデン(17番)、スイス(18番)、スペイン(19~21番)、ハンガリー(22番)、イタリア(23番)の順で並べられている。いずれもベートーヴェンによるピアノ三重奏の伴奏付きで、二重唱や三重唱の歌曲も少なくない。
解説: 平野昭
元スコットランド官吏のジョージ・トムスンに民謡編曲を依頼され、民謡編曲にたびたび取り組んでいたベートーヴェン。いろいろな国の親しみやすい民謡を楽しみましょう。
「さまざまな民族の歌曲集」より「大陸の歌」WoO158a
作曲年代:1818年まで(ベートーヴェン48歳)
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly