レポート
2020.12.19
特集「チャレンジ!」後日レポート

ライブ配信や動画の演奏をいい音で! 演奏用マイク4機種の聴き比べとミキサー活用術

ライブ配信や動画で演奏を録りたい! という人は、マイクやミキサーの性能を知ることが大切。オーディオ・アクティビストの生形三郎さんによる音質レビューを参考にしてみてください!

マイクでの収録と音質レビュー
生形三郎
マイクでの収録と音質レビュー
生形三郎 オーディオ・アクティビスト

オーディオ・アクティビスト(音楽家/録音エンジニア/オーディオ評論家)。東京都世田谷区出身。昭和音大作曲科を首席卒業、東京藝術大学大学院修了。洗足学園音楽大学音楽・音...

演奏と司会でライブ配信に出演
飯田有抄
演奏と司会でライブ配信に出演
飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

チャレンジを志願した人
ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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マイク4機種で収録した演奏の音を聴き比べてみよう

11月の特集「チャレンジ!」「音質にこだわってライブ配信してみた。そして、失敗……。」という無念の記事を出しました。

しかし、その後、テスト配信を重ねて、本番を行ない成功(涙)。ここではそのご報告を兼ねて、配信中にコンデンサーマイク4モデルを使って、同じ条件下でピアノトリオ(飯田有抄さんと編集部による即席アンサンブル!)を収録してみたので、その音質についてレポートします。

ライブ配信の会場は、弊社の会議室。いい響きとは言えない部屋で録るときに使えるミキサーの機能も、最後のまとめで紹介していますので、そこまで含めて参考にしてみてください。

こちらは成功したライブ配信のアーカイブ

配信動画内の聴き比べコーナー

コンデンサーマイク4機種の、YouTube動画内での演奏収録時間はこちら。

8:14  SEエレクトロニクス sE8 PAIR

12:00 オーディオテクニカ AT4021

16:53 ソニー ECM 100U

21:18 ソニー ECM 100N

 


マイクは、ピアノトリオの正面、上のほうにマイクをハの字に広げた状態でセッティング。

マイク4機種の評価と使い勝手は?

ライブ配信時にもマイクの特徴について紹介していますが、オーディオ・アクティビストの生形三郎さんに、詳しく音質の評価をしていただきました。価格順に紹介します。

※市場価格は編集部調べ(記事公開現在)

SEエレクトロニクス sE8 PAIR

メーカー希望小売価格:23,000円+税(ペア)

今回試したマイクの中でも、もっとも手に入れやすい価格のマイクです。2本ペアでの販売で、さらにステレオ録音用のマイクバーもセットになっています。クリアで明瞭感あふれる音が魅力のマイクです。今回の収録では、いくぶん線が細い印象もありましたので、ミキサーに搭載のイコライザーを使って音色のバランスを補助してあげてもよいかも知れません。

SEエレクトロニクス sE8 PAIR(左)と、オーディオテクニカ AT4021。

オーディオテクニカ AT4021

オープン価格(市場価格:税込40,000円前後)

オーディオテクニカのマイクは、スタジオなどはもちろん、オリンピック中継などでも活躍する信頼性の高さが魅力です。また、性能を考えると非常にコストパフォーマンスが高いと感じます。このAT4021は鮮明ながらも、細かい質感も豊かで品の良い音で収録できました。ソニー製マイクの部分で後述する「無指向性タイプ」のAT4022もあります。

ソニー ECM-100U/ECM-100N

オープン価格(市場価格:100U 税込80,000円程度/100N 税込100,000円程度)

ソニーが26年振りに発売したプロフェッショナル用のマイクで、ハイレゾ対応の、極めて繊細な情報も拾えることが最大の特長です。今回のマイクの中ではかなり高価ですが、その音質は、実にナチュラルかつ瑞々しさに溢れたものです。マイクの前方向の音をおもに収録する指向性の「ECM-100U」と、マイクの周囲の音を全体的に収録する無指向性の「ECM-100N」があります。

今回の収録では、無指向性の「ECM-100N」が現場の雰囲気をとても豊かに捉えていました。これは、多くの生楽器が、楽器全体から音を発して奏でているためと言えそうです。また、無指向性マイクは、身体で感じるような低い音もよく拾うため、音の土台がしっかりとします。

ただ、全方向からの音を拾うため、室内空調や室外の車の走行音など、周囲のノイズを拾わないように配慮が必要です。

ソニー ECM-100N(左)、ECM-100U。

ミキサーの性能も大事! 生形さんによるまとめ

いい音で配信するためには、やはり、音の入り口であるマイクロフォンがもっとも重要になります。今回の動画では、そのマイクロフォンによる音の違いを感じていただけたかと思います。

マイクの指向性の部分も大きな要素なので、使用する状況や楽器に合わせて選んでください。低い音を多く含む楽器や、ヴァイオリンや声楽などの高音が鋭くなりがちな楽器は、無指向性マイクがオススメです。

そして、マイクが拾った音を増幅するマイクアンプ、音色を調整するイコライザー、音声をパソコンへ取り込むためのデジタル変換装置も欠かせません。さらに、クラシック音楽で必須となる、ホールで演奏したような残響をマイクから拾った音に加える「リヴァーブ」というエフェクターも、美しい音を届けるために役立ちます。

それらの機能がすべて入っているのが、ヤマハのアナログミキサー「MG12XUK」でした。複数のマイクの音声をミックスすることができるのも、とても便利です。

ヤマハ MG12XUK。最大6マイク/12ライン入力が可能なミキサー。エフェクターやコンプレッサー、イコライザーを備えている。オープン価格(市場価格:35,000円前後)。
配信用PCにUSB接続して、マイクの音を送りました。

もし置き場所が許せば、素早い操作が可能な、フェーダーやミュート機能を搭載した「MG10XUF」や「MG12XU」などもオススメです。

これらの機材を駆使して、ぜひとも、いい音の音楽配信の参考にしてみてください。

——オーディオ・アクティビスト 生形三郎

なお、トーク用のマイクは、ラベリアタイプのコンデンサーマイク(いわゆるピンマイク)、オーディオテクニカ PRO70を使いました。メーカー希望小売価格は16,500円(税込)。
機材の接続図。
マイクでの収録と音質レビュー
生形三郎
マイクでの収録と音質レビュー
生形三郎 オーディオ・アクティビスト

オーディオ・アクティビスト(音楽家/録音エンジニア/オーディオ評論家)。東京都世田谷区出身。昭和音大作曲科を首席卒業、東京藝術大学大学院修了。洗足学園音楽大学音楽・音...

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飯田有抄
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飯田有抄 クラシック音楽ファシリテーター

1974年生まれ。東京藝術大学音楽学部楽理科卒業、同大学院修士課程修了。Maqcuqrie University(シドニー)通訳翻訳修士課程修了。2008年よりクラシ...

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