ブラームスの生涯と主要作品
ヨハネス・ブラームスの生涯と主要作品を翻訳家・ブラームス研究者の天崎浩二が解説!
文―天崎浩二(翻訳家・ブラームス研究者)
ブラームスの生涯
生い立ちからシューマン夫妻と出会うまで
ドイツ・オーストリアを中心に活躍した作曲家。北ドイツのハンブルクで, 27歳のコントラバス奏者ヨハン・ヤコブと, 44歳の縫い子クリスティアーネとの間に長男として生まれる。姉と弟の5人家族。父親から音楽の手ほどきを受け, 8歳から オットー・コッセルにチェルニー, クレメンティなどのピアノ曲を, その後ベートーヴェンの流れを汲むエドゥアルト・マルクスゼンに作曲と理論を学ぶ。
15歳の時ハンガリーのヴァイオリニスト, エドゥアルト・レメーニと知り合い, かの地の音楽に惹かれる。1853年には二人で演奏旅行に出かけ, ワイマールのリストを訪問, ゲッティンゲンではヴァイオリンの名手ヨアヒムと知り合い, R.シューマンへの紹介状を得る。この時期, ピアノ・ソナタの第1番, 2番, スケルツォop.4などが作られている。同年9月, 第1番ハ長調ソナタなどを携えて, デュッセルドルフのシューマン家を訪れる。シューマンの妻, 当時34歳のC.シューマンは「神様から直接遣わされたような人」と日記に書き, ローベルトは次の月の《新音楽時報》に「新しい道」という論評を投稿して, その才能を公にした。
ブラームスの名前は一躍音楽界に知られるが,「交響詩や楽劇こそが未来の音楽で, 旧弊な形式は意味をなさない」とする「新ドイツ楽派」と, 伝統を重んじるシューマンとの対立に巻き込まれる事にもなる。翌年シューマンは精神疾患からライン川に身を投じ, 2年後に亡くなるが, ブラームスはその後もシューマン一家を支え, クラーラとは生涯を通じて音楽的な関係を持続させる。この時期, デトモルトの宮廷から招待され, 音楽教師をしながら作曲に励み, 作曲家兼ピアニストとして, ハンブルクを拠点にドイツ各地を回る。また複雑な大編成作品を書くため, 対位法の課題を解き合う文通をヨアヒムと始める。この時期の代表作はセレナーデ第1番, ピアノ三重奏第1番, F.A.E.ソナタ~スケルツォ, ピアノ・ソナタ3番, バラードop.10などである。
作曲家として初の大舞台が惨憺たる結果に
1859年, 作曲家として初の大舞台となる, ピアノ協奏曲ニ短調のライプツィヒ公演が惨憺たる結果に終わる。同じ頃, 当時交際し, 婚約までしていたアガーテ・フォン・ジーボルトと別れている。失意のブラームスはハンブルクに戻り, 地元の女性合唱団の指導と作曲に専念する。1860年「新ドイツ楽派」宛の反対声明文をヨアヒム達と連名で発表。その時期の代表作は、セレナーデ第2番, 弦楽六重奏曲第1番, ピアノ四重奏曲第1番, 2番。
《ドイツ・レクイエム》の初演が大成功を収める
1862年秋, 音楽の街ウィーンを訪れる。滞在中に私的コンサートを開き, 批評家のハンスリックや指揮者のオットー・デッソフなど有力な支持者を得る。ヴァーグナーにも会い, 新作の《ヘンデルの主題による変奏曲》を披露している。当時ウィーンではウィーン楽友協会が大ホールを建設し, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やアマチュアの合唱団など, 多くの音楽団体が創設された。ブラームスは1858年創立のジング・アカデミーの指導者に選出され, 大規模オラトリオも手がける。これが《ドイツ・レクイエム》に結実, 1869年の初演は大成功を収める。この前年, ヴァーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー》が発表され, 大きな話題になっていた。ブラームスはヴァーグナーの対極にある新星として, 脚光を浴びたのだ。この時代, 中産階級の家庭にピアノが普及したのを背景に, 連弾用の《ハンガリー舞曲》やウィーン風の《ワルツ》などが評判となり, ブラームスの名前をさらに広めた。アルト・ラプソディ, 弦楽六重奏曲第2番, ピアノ五重奏, ホルン三重奏, チェロ・ソナタ第1番, パガニーニ変奏曲などはこの時期の作品である。ドイツが統一される1871年, ウィーン中心部のカールスガッセ4番地に移り, 定住する。次の年ウィーン楽友協会の音楽監督に就任, 3年間オーケストラと合唱団を率いて, 様々なレパートリーを市民に紹介。その間長年の懸案事項であった弦楽四重奏第1番・第2番と大規模な管弦楽曲《ハイドンの主題による変奏曲》を完成させ, 交響曲作家へ一歩近づく。この時期作品が, 感情的な激しいものから, おおらかで堂々と安定感のあるものに変化してゆく。
交響曲第1番を発表
音楽監督を辞した直後の1876年秋, 交響曲第1番を発表する。ヴァーグナーの《ニーベルンクの指輪》全曲が初演された3ヶ月後の事。続く1877年に交響曲第2番を発表、この大成功によりブラームスの名声は確立された。これよりおよそ20年間, どの組織にも属さない独立独歩の作曲家として, ヴァイオリン協奏曲, ピアノ協奏曲第2番, 交響曲第3番・第4番, 二重協奏曲, 洗練された室内楽, 合唱曲など, 広い分野で旺盛な創作力をみせる。ただし1888年「オペラと結婚には手を出さない」と宣言。
ブレスラウ大学から名誉博士号, ハンブルク市から名誉市民証, オーストリア皇帝他から受勲。彼の通うレストラン「赤いはりねずみ」はウィーンの名所となった。1890年頃一時作曲から遠ざかるが, クラリネット奏者, リヒャルト・ミュールフェルトの演奏を聴き, ふたたび意欲をかき立てられ, クラリネット五重奏, 三重奏, 2曲のクラリネット・ソナタなど円熟の作品群を遺す。
クラーラの後を追うように世を去る
頑健なブラームスも, 1890年代中盤に友人を次々となくし, 孤独感を募らせる。1896年5月クラーラが死去。翌年の4月3日, ブラームスは彼女の後を追うように世を去り, ウィーン中央墓地に埋葬された。最後の作品は《おお世の人よ,私は汝より去らなければならぬ O Welt, ich muss dich lassen》を含む, オルガンのためのコラール前奏曲であった。
生涯を通じて歌曲と合唱作品を創作
歌曲と合唱作品は生涯を通じて創作された。歌曲ではアイヒェンドルフ, リュッケルトなどの詩に, 親しみやすい旋律と, 意匠をこらしたピアノ伴奏が付けられる。およそ200曲, 《愛の真実》(1952-53)に始まる創作は, 聖書に題材を求めた《四つの厳粛な歌 Vier ernste Gesänge》(1896)で締めくくられる。ブラームスは民謡を幅広く収集し, 晩年それを《子供の民謡集》《ドイツ民謡集》独唱用・重唱用という形で集成, 国民的業績とされた。《愛の歌》《ジプシーの歌》などの重唱曲, ハンブルク時代の女声合唱作品《アヴェ・マリア》や, 重厚な混声合唱曲《2つのモテット》op.74なども広く愛唱された。音楽好きの市民は, 自国語で書かれた多くの名作を, 長らく楽しんだのである。ブラームスは収入の多くをこれら声楽作品から得ていた。
近年の研究によって見直されるブラームス像
これまで保守的とされていたブラームス像は近年の研究によって見直されつつある。微細なモチーフが高度な技法で組み上げられ, オーケストラ作品においては, 中声部も含めすべての楽器が重用され, 一体となって巨大な建造物を作り上げる。それにウィーン・ハンガリー音楽の魅力, 作曲家本人の北ドイツ的な風合いが加味される。彼の音楽が先進的・人間主義的であることは, 現在広く認められている。作品の評価は時代を追うごとに高まり, 現在大規模合唱作品, オーケストラ作品は世界のコンサート・ホールでの定番となり, ソロ・ソナタや管楽器を含む多彩な室内楽曲は, 全ての作品がそれぞれのジャンルの最高傑作として, 演奏家の尊敬を集めている。
ブラームスが生きた時代の社会の変化
ブラームスは旧体制のヨーロッパ時代から, 産業化が進み社会的に変動する20世紀前夜にまたがって活動した。ビスマルクによるドイツ統一を熱烈に支持した愛国青年ブラームスは晩年, 1890年代に台頭したキリスト教社会党のユダヤ人攻撃を憂慮し, 自由平等主義的姿勢をみせている。この時代, ヨーロッパ鉄道網が整備され, ウィーンからの長距離旅行も可能になった。1889年には, 発明されたばかりの鑞管蓄音機に, 世界の著名人の一人としてハンガリー舞曲第1番他を録音し, 3年後には住居に電気が引かれ喜んでいる。
ブラームスが敬愛した作家・作曲家
彼の蔵書は, 音楽関係以外では18世紀の文学作品, 19世紀の新しい小説, 哲学書, 科学書, 版画などの美術品と多彩。E.T.A.ホフマンとT.マンを愛読。シューベルトを偉大な先輩として尊敬する一方で, ドヴォルジャーク, マーラーを支援する。ブラームスの中にはクラシックとモダニズム, 両方の19世紀が息づいていた。
幅広い交友関係
交友関係はJ.シュトラウス, ゴルトマルクほか多数の作曲家、指揮者のビューロー, H.リヒター, 伝記作家のマクス・カルベック, 外科医のテオドール・ビルロート, 芸術家のユーリウス・アルガイヤー, マクス・クリンガーと幅広い。ウィーンに定住してからは, フェリンガー一家, ミラー・ツー・アイヒホルツ一家など, オーストリア富裕層との家族交流が多く記録されている。ノッテボーム, ヤーン, オイゼビウス・マンディチェフスキなど, 時代を代表する音楽学者とも親しく, J.S.バッハの研究家シュピッタは《ハイドンの主題による変奏曲》や交響曲に結びつく情報を提供。ブラームス自身古典音楽の研究家として, モーツァルト《レクイエム》などの校訂に携わった。ブラームスの人生には, 前述のアガーテの他にシューマンの娘ユーリエ, エリーザベト・フォン・ヘルツォーゲンベルク, 歌手のアリーチェ・バルビ他, 魅力的な女性が登場する。しかし「作品全てを暗譜するまでピアノで弾き、的確な助言をしてくれる」クララ・シューマンこそ, 人生最後まで最上のパートナーであった。
旅行好きだったブラームス
ヴァーグナーとの対立関係はたびたび指摘されるが, ブラームス本人は「自称ヴァグネリアーナ」で《さまよえるオランダ人》や《タンホイザー》を激賞した。他方ブルックナーに対しては, 晩年になっても強い調子で非難していた。旅行好きのブラームスはカールスガッセに落ち着いた後も, 夏が来ればウィーンを離れ, 新鮮な気持ちで創作に励み, 秋に試演, 冬に発表という流れを好んだ。主な避暑地はペルチャハ(交響曲第2番), ヴィーズバーデン(第3番), ミュルツ・ツー・シュラーク(第4番), トゥーン(op.99~の連作室内楽)など。後年はもっぱらイシュルで夏を過ごす。イタリア旅行はかなりの回数に上る。周囲から狷介で人付き合いが悪いと思われていたブラームスだが, 日常を離れた避暑地では, 子供好きで, 言動や立ち居振る舞いが愉快であった旨を友人達が書き記している。
ブラームスの主要作品
【交響曲】
No.1 c op.68 1862-76 ; No.2 D op.73 1877 ; No.3 F op.90 1883 ; No.4 e op.98 1884-85
【管弦楽曲】
セレナード : No.1 D op.11 1857-58, No.2 A op.16 1858-59改訂75-76, ハイドンの主題による変奏曲 B op.56a 1873 ; 大学祝典序曲 c op.80 1880 ; 悲劇的序曲 d op.81 1880 ; ピアノ協奏曲 : No.1 d op.15 1854-59, No.2 B op.83 1881 ; ヴァイオリン協奏曲 : D op.77 1878 ; 二重協奏曲(vn, vc, orch) a op.102 1887
【室内楽曲】
弦楽六重奏曲 : No.1 B op.18 1859-60, No.2 G op.36 1864-65 ; 弦楽五重奏曲 : No.1 F op.88 1882, No.2 G op.111 1890 ; ピアノ五重奏曲 f op.34 1862 ; クラリネット五重奏曲 h op.115 1891 ; 弦楽四重奏曲 No.1 c op.51-1 1865頃-73, No.2 a op.51-2 1865頃-73, No.3 B op.67 1875 ; ピアノ四重奏曲 : No.1 g op.25 1861, No.2 A op.26 1861, No.3 c op.60 1855-75 ; ピアノ三重奏曲 : No.1 H op.8 1853-54改訂89, No.2 C op.87 1880-82, No.3 c op.101 1886 ; クラリネット三重奏曲 a op.114 (cl/va, vc, p) 1891 ; ホルン三重奏曲 Es op.40 (vn, hrn/vc, p) 1865 ; ヴァイオリン・ソナタ : No.1 G 《雨の歌》 op.78 1878-79, No.2 A op.100 1886, No.3 d op.108 1886-88 ; ヴァイオリン・ソナタ 《F.A.E. のソナタ》の第3楽章スケルツォ(シューマン,A ディートリヒと共作) 1853 ; チェロ・ソナタ : No.1 e op.38 1862-65, No.2 F op.99 1886 ; クラリネット(またはヴィオラ)・ソナタ : No.1 f op.120-1 1894, No.2 Es op.120-2 1894
【2台のピアノの曲】
2台のピアノのためのソナタ f op.34b 1864 ; ハイドンの主題による変奏曲 B op.56b 1873
【ピアノ連弾曲】
シューマンの主題による変奏曲 Es op.23 1861 ; ワルツ集(16曲) op.39 1865 ; ワルツ集《愛の歌》(18曲) op.52a 1874 ; ワルツ集《新しい愛の歌》(15曲) a op.65 1875 ; ハンガリー舞曲集(21曲) : 第1・2集(1~10) 1869刊, 第3・4(11~21) 1880刊
【ピアノ曲】
ピアノ・ソナタ : No.1 C op.1 1852-53, No.2 fis op.2 1852, No.3 f op.5 1853 ; スケルツォ es op.4 1851 ; シューマンの主題による変奏曲 op.9 fis 1854 ; バラード集 op.10 (1. d《エドワード》 2. D 3. h 4. H ) 1854 ; 創作主題による変奏曲 D op.21-1 1857 ; ハンガリーの歌の主題による変奏曲 D op.21-2 1856以前 ; へンデルの主題による25の変奏曲とフーガ op.24 1861 ; パガニーニの主題による28の変奏曲(練習曲) op.35 1862-63 ; 8つの小品 op.76 (1.カプリッチョ fis 2. カプリッチョ h 3.間奏曲 As 4.間奏曲 B 5. カプリッチョ cis 6.間奏曲 A 7.間奏曲 a 8. カプリッチョ C) 1は1871他は78 ; 2つのラプソディ op.79 (h, g) 1879 ; 幻想曲集 op.116 (1. カプリッチョ d 2.間奏曲 a 3. カプリッチョ g 4.間奏曲 E 5.間奏曲 e 6.間奏曲 E 7. カプリッチョ d) 1892以前 ; 3つの間奏曲 op.117 (Es, b, cis) 1892 ; 6つの小品 op.118 (1.間奏曲 a 2.間奏曲 A 3.バラード g 4.間奏曲 f 5.ロマンス F 6.間奏曲 es) 1893以前 ; 4つの小品 op.119 (1.間奏曲 h 2.間奏曲 e 3.間奏曲 C 4.ラプソディ Es) 1893以前
【オルガン曲】
11のコラール前奏曲 op.122 (1.わがイエス,われを導きたまえ 2.愛するイエスよ 3.おお世の人よ,私は汝より去らねばならぬ 4.わが心は喜びに満ちて 5.おお愛する魂よ,汝を飾れ 6.おお汝ら信仰厚き者は,いかに幸いなるかな 7.おお,汝正しく善なる神よ 8.一輪のばらが咲いて 9.わが心の切なる願い 10.わが心の切なる願い 11.おお世の人よ,私は汝より去らねばならぬ) 1896
【独唱・合唱・管弦楽の曲】
ドイツ・レクイエム op.45 1865-68 ; カンタータ《リナルド》 op.50 1863-68 ; ラプソディ《ゲーテの冬のハルツの旅への断章》(アルト・ラプソディ) op.53 1869 ; ドイツ軍勝利の凱旋歌 op.55 1870-71
【合唱曲】
アヴェ・マリア op.12 1858 ; 埋葬の歌 op.13 1858 ; 2つのホルンとハープの伴奏による女声合唱のための4つの歌 op.17 (1.ハープは鳴り響く 2.シェイクスピアの歌 3.庭師 4.フィンガルの歌) 1860 ; 詩編 第13編《主よ,いかに永くわれを忘れたもうや》 op.27 1859 ; 宗教的歌曲《惜しみなく与えよ》 op.30 1856 ; 運命の歌 op.54 1868-71 ; 哀悼の歌 op.82 1880-81 ; 運命の女神たちの歌 op.89 1882 ; 食卓の歌《女性への感謝》 op.93b 1884
【無伴奏合唱曲集】
マリアの歌 op.22 (1.天使のあいさつ 2.マリアの教会詣で 3.マリアの巡礼 4.狩人 5.マリアを呼ぶ声 6.マグダレーナ 7.マリアをたたえて) 1859-62 ; 2つのモテット op.29 (1.救いはわれらより来る 2.神よわが内に清き心を作りたまえ) 1860以前 ; 3つの宗教的合唱曲 op.37 (1.おお恵み深きイエスよ 2.主をたたえよ 3.天の女王) 1859頃-63 ; 5つの歌 op.41 (1.私は角笛を苦しみの谷間に鳴らす 2.志願兵たちよ,いざ 3.護衛兵 4.行進 5.警戒せよ) 1861-62 ; 3つの歌 op.42 (1.夕ベのセレナード 2.ヴィネータ 3.ダルトゥーラの葬送の歌) 1859-61 ; 12の歌曲とロマンス op.44 (第1部 : 1.愛の歌 2.花婿 3.舟歌 4.問い 5.水車屋の娘 6.尼僧 第2部 : 7.ばらは咲き始めて 8.山は険しく 9.渓流のほとりの牧場 10.そしてお前は墓地を行く 11.花嫁 12.3月の夜) 1859-60 ; 7つの歌 op.62 (1.ロスマリン 2.昔の恋の歌 3.森の夜 4.お前のやさしい恋人 5.私の胸の思いのすべて 6.風が吹く 7.幸福と祝福は私から去った) 1873-74 ; 2つのモテット op.74 (1.なにゆえに,悩む者に光をあたえたのか 2.おお救世主よ,天をひらけ) 1は1877, 2は63-64 ; 歌曲とロマンス op.93a (1.せむしのヴァイオリン弾き 2.乙女 3.おお快い5月 4.さようなら 5.鷹 6.気がかり) 1883 ; 5つの歌 op.104 (1.夜警《静かな胸の音》 2.夜警《お前は眠っているか》 3.最後の幸福 4.失われた青春 5.秋に) 1886-88 ; 祝辞と格言 op.109 (1.われらの父は汝に望む 2.もし強い兵士が 3.けだかき民はいずこ) 1888?-89 ; 3つのモテット op.110 (1.しかし私は悩む 2.ああ,哀れなこの世よ 3.われら悩みの極みにありて) 1889以前
【四重唱曲】
3つの四重唱曲 op.31 (1.舞踏への交替曲 2.からかい 3.恋人を訪ねて) 1859-63 ; 愛の歌(18曲のワルツ) op.52 1868-69 ; 3つの四重唱曲 op.64 (1.故郷にて 2.夕べ 3.問い) 1は1864, 他は74 ; 新・愛の歌(15曲のワルツ) op.65 1869-74 ; 4つの四重唱曲 op.92 (1.おお美しい夜よ 2.晩秋 3.夕べの歌 4.なぜ?) 1は1877, 他は84 ; ジプシーの歌 op.103 (1.おお,ジプシーよ 2.波立つリマの流れ 3.あの子がいちばん美しいのは,いつか知っているの 4.愛する神よ,汝は知る 5.日焼けした若者 6.3つのばらが 7.お前は時々思い出すだろう 8聞け,風が小枝の間で嘆くのを 9.誰も私を見向きもしない 10.月もその姿を見せない 11.赤い夕焼け雲が流れ) 1887-88 ; 6つの四重唱曲 op.112 (1.憧れ 2.夜に 3.天は明るく輝き 4.赤いばらのつぼみ 5.道端のいら草 6.つばめさん) 1888?-91以前
【二重唱曲】
3つの二重唱曲 op.20 (1.恋の道 Ⅰ 2.恋の道 Ⅱ 3.海) 1858-60 ; 4つの二重唱曲 op.28 (1.尼僧と騎土 2.戸口の前で 3.流れはざわめく 4.狩人とその恋人) 1860-62 ; 4つの二重唱曲 op.61 (1.姉妹 2.修道尼 3.現象 4.愛の使者) 1860以前-74 ; 5つの二重唱曲 op.66 (1.響き Ⅰ 2.響き Ⅱ 3.海辺にて 4.狩人の歌 5.気をつけろ) 1873-75 ; 4つのバラードとロマンス op.75 (1.エドヴァルト 2.良い忠告 3.共に旅に出よう 4.ヴァルプルギスの夜) 1877-78
【歌曲】
6つの歌 op.3 (1.愛の真実 2.愛と春 Ⅰ 3.愛と春 Ⅱ 4.《イヴァン》の詩による歌 5.見知らぬ土地で 6.歌) 1852-53, 2は82改訂 ; 6つの歌 op.6 (1.スペインの歌 2.春 3.影響 4.万歳 5.太陽に向かう雲のように 6.夜鳴うぐいすは羽ばたく) 1852-53 ; 6つの歌 op.7 (1.真実の愛 2.誓い 3.響き 4.民謡 5.喪に服する女 6.帰郷) 1851-53 ; 8つの歌とロマンス op.14 (1.窓辺で 2.傷ついた子供 3.マレーの殺害 4.ソネット 5.別れ 6.恋人のところへ 7.セレナード 8.あこがれ) 1858 ; 5つの詩 op.19 (1.接吻 2.別れ 3.遠い国で 4.鍛冶屋 5.エオリアンハープに寄せて) 1858-59 ; プラーテンとダウマーによる歌 op.32 (1.夜中に私は立ち上がり 2.もうお前のところには行くまい 3.私は打ちしおれ,無言であたりをうろつく 4.流れは,私のそばでざわめく 5.ああ,お前はもう一度私を 6.お前は私が思い違いをしていたと言う 7.語るもつらいこと 8.私たちはこうしている 9.ご機嫌いかが,私の女王様) 1864 ; ティークの《マゲローネ》によるロマンス op.33 (第1部 : 1.後悔した者はいない 2.弓も矢もすでに整い 3.苦しみだろうか喜びだろうか 第2部 : 4.愛は遙かな国から来た 5.あなたは哀れな者を 6.この喜びをいかに 第3部 : 7.あなただったら 8.私たちは別れねばならない 9.憩え,いとしい人よ 第4部 : 10.絶望 11.早くも消え失せて 12.別れるべきなのか 第5部 : 13.スリマ―恋人よなぜためらうのか 14.何と喜ばしく生き生きと 15.真実の愛はとこしえに) 1861-69以前 ; 4つの歌 op.43 (1.永遠の愛について 2.5月の夜 3.私は角笛を苦しみの谷間に鳴らす 4.ファルケンシュタインの領主の歌) 1857-66 ; 4つの歌 op.46 (1.花の冠 2.ハンガリー人 3.忘却の水を入れた盃 4.夜鳴きうぐいすに寄す) 1868以前 ; 5つの歌 op.47 (1.便り 2.愛の炎 3.日曜日 4.おお,いとしい頬 5.恋人の手紙)3は1859/60, 5は58, 他は68 ; 7つの歌 op.48 (1.恋人のもとへ 2.裏切者 3.おとめの恋の嘆き 4.金は恋に勝る 5.涙の慰め 6.幸福と平安は私から去って 7.秋の気配) 1859-68 ; 5つの歌 op.49 (1.日曜日の朝に 2.すみれに寄せて 3.あこがれ 4.子守歌 5.たそがれ) 1867-68 ; ダウマーによる歌 op.57 (1.森に囲まれた丘から 2.お前がほほえみさえすれば 3.私は夢を見た 4.ああ,その目をそらして 5.夜ごとのあこがれ 6.柔らかい光は時折かがやく 7.真珠の首飾り 8.動かぬなまぬるい空気) 1871以前 ; リートと歌 op.58 (1.目かくし鬼 2.雨降りの間 3.気取った女 4.おお来れ,やさしい夏の夜 5.憂い 6.街路にて 7.夢は去り 8.セレナード) 1871以前 ; リー卜と歌 op.59 (1.たそがれは迫り 2.湖の上で 3.雨の歌 4.余韻 5.アグネス 6.すばらしい夜 7.傷ついた私の心 8.お前の青い瞳よ) 1870-73 ; リートと歌 op.63 (1.春の慰め 2.思い出 3.ある肖像に寄せて 4.鳩に寄せて 5.青春の歌 Ⅰ《わが恋は緑》 6.青春の歌 Ⅱ《にわとこの木に夕風がそよぐ時》 7.郷愁 Ⅰ《なんと懐しいこと》 8.郷愁 Ⅱ《おお,帰り道さえわかれば》 9.郷愁 Ⅲ《子供の時に見た》) 1873-74 ; 9つの歌 op.69 (第1部 : 1.嘆きⅠ 2.嘆きⅡ 3.別れ 4.恋人の誓い 5.太鼓の歌 第2部 : 6.海辺から 7.海を越えて 8.サロメ 9.乙女の呪い) 1877 ; 4つの歌 op.70 (1.海辺の庭に 2ひばりの歌 3.セレナード 4.夕べの雨) 1875-77 ; 5つの歌 op.71 (1.春は恋の季節 2.月に寄せて 3.ひめごと 4.僕を出て行かせようというのか 5.愛の歌) 1877 ; 5つの歌 op.72 (1.昔の恋 2.蜘妹の糸 3.おお涼しい森よ 4.憶する心 5.打ち勝ちがたい) 1876-77 ; ロマンスと歌 op.84 (1.夏の夕ベ 2.花の冠 3.いちご畑へ 4.甲斐なきセレナード 5.緊張) 1881?-82 ; 6つの歌 op.85 (1.夏の夕べ 2.月の光 3.乙女の歌 4.さようなら 5.春の歌 6.森の寂しさの中で) 1878-82以前 ; 低声のための6つの歌 op.86 (1.テレーゼ 2.野にひとりいて 3.夢遊病者 4.荒野を越えて 5.思いに沈んで 6.死の願い) 1877-82以前 ; アルトのための2つの歌 op.91 (1.ひそやかなあこがれ 2.聖なる子守歌) 1は1884, 2は63/64 ; 低声のための5つの歌 op.94 (1.40歳になって 2.立ちのぼれ愛しい幻よ 3.私の心は暗く 4.サッフォー頌歌 5.家もなく,故郷もなく) 1883-84 ; 7つの歌 op.95 (1.乙女 2私の思いはあなたの許へ 3.別れの時 4.狩人 5.早まった誓い 6.娘の歌 7.あなたに捧げたものは美しいものだった) 1883-84 ; 4つの歌 op.96 (1.死はさわやかな夜 2.われらはさまよった 3.花は見ている 4.航海) 1885以前 ; 6つの歌 op.97 (1.夜鳴きうぐいす 2.船上にて 3.誘惑 4.あそこの牧場に 5.早くおいで 6.別れ) 1885以前 ; 低声のための5つの歌 op.105 (1.メロディのように 2.私のまどろみはいよいよ浅くなり 3.嘆き 4.墓地にて 5.裏切り) 1886-88以前 ; 5つの歌 op.106 (1.セレナード 2.湖上にて 3.菩提樹に霜がおりて 4.わが歌 5.さすらい人) 1885-88以前 ; 5つの歌 op.107 (1.おごる女 2.サラマンダー 3.乙女は語る 4.柳の花 5.乙女の歌) 1886-88以前 ; 4つの厳粛な歌 op.121 (1.世の人に臨むところのことは獣にも臨む 2.ここにわれ身をめぐらして,すべてのしいたげを見たり 3.おお死よ,いかに汝は厳しいかな 4.たとえわれ人の言葉,天使の言葉をもって語る時) 1896
【民謡編曲】
子供の民謡(15曲) 1857 ; 28のドイツ民謡集 1858 ; 49のドイツ民謡集 1893-94 ; ドイツ民謡集(26曲) 1859-62
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly