メタバースでオペラを楽しむ時代が到来!? ニーノ・ロータのオペラ公演が第一歩
クラシック音楽界でいま気になるヒト・コトを、音楽専門ライターの視点から解説!
最近目にするメタバースって何?
最近、目にすることが多くなった「メタバース METAVERSE」という用語。ゲーム好きの人にならお馴染みだが、自分の分身であるキャラクター(いわゆる“アバター”)をインターネット上での仮想空間で活動させることで、テレビやYouTubeでけっこう紹介されているから、観れば、ああ、これね、とわかる人も多いと思う。
この「メタバース」という用語は実は造語で、META(超)とUNIVERSE(世界)を合わせたもの。いまや色んな分野での活用が進められていて、エンタメ以外にも、ビジネス界でも重要になっていくとのこと。仮想空間上にオフィスを構築し、会議したり商談もできる。
アバター同士での会議はアニメチックな光景に思えるが、すでに行なっている企業もあるそう。実際どういうメリットがあるかは用途次第だと思うけど、新聞社でも組織的に専門的なプロジェクトとして研究されているようだ。上記以外に教育関係においても活用されるとのこと。
世界的ヴァイオリニストの五嶋龍も語る、Web3と芸術の将来
このメタバースが、クラシック音楽やアートの世界と接近しつつあるのだ。研究しているのが、ほかならぬ世界的ヴァイオリニストの五嶋龍。ハーバード大学で物理学を修めた彼は、起業家として活躍する一方、「Otodojo Nodes」のプロジェクトマネージャー・共同制作者として参画するNFTアートの《 「渦巻」ジェネシス 》を発表した。
この10月にはVenture Café Tokyoで、ニューヨークの五嶋龍とOpera meets MetaverseプロジェクトでNFTアート《 Kawaii Meta Collage》を発表した奏楽会の武井涼子、そして《 Kawaii Meta Collage》のアーティストのカズシ・フジイをアメリカと日本をオンラインで結んでのトークイベントにおいて、メタバースをはじめとした最新技術であるWeb3と芸術についての将来的な展望が意欲的に語られた。
*五嶋龍が運営するOtodojo NodesとKawaii META Collageのパートナーシップについてはこちら
すこぶる面白そうなことが起きそうな予感。クラシック音楽教育がとてつもなく楽しくなる可能性もあるし、ひょっとして、自分(アバター)が仮想空間の中で、オーケストラとコンチェルトを弾く、あるいはオペラ歌手として舞台に立つ時代も到来するかもしれない(これはダンスやバレエにもいえる)。
関連する記事
-
AI×アンドロイド「オルタ3」の4社共同プロジェクト始動! 発表会にオペラの大野...
-
音楽との偶発的な出逢いの場を作る――音楽体験の新たな次元
-
今年の夏は天体ショー目白押し! 雄大な星空を眺めながら聴きたい音楽
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly