読みもの
2018.04.12

日めくりオントモ語録/向谷実

イラスト:駿高泰子

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音楽館は今のところ水族館のマグロ回遊みたいなもので、止まったら終わりみたいなところがあります。

――向谷実 「向谷実の青春60切符♪」より

自身の会社について、「とても立ち止まれる状態じゃない。でも、それは悪いことではないんです」と向谷氏は続けた。絶えず動くことで、いろいろな視野を広げて吸収していくことが大事。そういう意味で会社は攻めの姿勢、挑戦する姿勢で、世にないものを作り出そうとしているという企業家としての側面が伺える。

向谷実(Minoru MUKAIYA 1956~)

音楽プロデューサー、作曲家、ミュージシャン、株式会社音楽館代表取締役。1956年10月20日、東京都世田谷区出身。幼少の頃からクラシックピアノを学び、その後、エレクトーンに転向。ネム音楽院に入学後多くの研鑽を積み、1979年「カシオペア」のキーボーディストとしてメジャーデビューを果たす。近年はニコニコ生放送による動画配信を積極的に活用。普段公開されることの少ない音楽制作現場からの中継が各方面からの注目を集め、さらに配信された楽曲はiTunesでJ-POP部門連続1位を獲得するなど、音楽ビジネスにおける新たな提案を行なう。一方で幼少期から熱狂的な鉄道ファンとしても知られ、1995年には世界初の実写版鉄道シミュレーションゲーム「Train Simulator」を開発、鉄道会社や博物館にその技術が高く評価される。現在は運転士の教育用ソフトの開発も行ない、国内に留まらず海外での関連事業も幅広く展開している。著書に『フュージョン狂時代』(1995年ヤマハミュージックメディア刊)、『オンチは楽器がうまくなる』(2006年草思社刊)、『鉄道の音』(2009年アスキー新書刊)。

カシオペアでの活動時は、音楽之友社刊行「Stereo」2016年2月号の付録“究極のオーディオチェックCD2016”の企画にも参加し、千葉県房総半島を走る「いすみ鉄道」の生録を行なっている。

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