
読みもの
2020.04.13
気まぐれ音楽カレンダー♪
124年前の今日、シベリウス自身の指揮で交響詩《4つの伝説》初演!
1896年4月13日、シベリウス自身の指揮、ヘルシンキ・フィルの演奏によって、《4つの伝説》が初演されました。
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フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』に基づく4曲からなる交響詩です。1892年に同じく『カレワラ』をもとに作曲した《クッレルヴォ交響曲》が大成功をおさめ、今度はオペラを作りたいと思ったシベリウス。というのも、フィンランド文学協会のオペラコンクールにエントリーしたいと考えたからでした。
しかし、ワーグナー作品の研究を重ねたり、オペラ研究のためにドイツやイタリアに旅行したり、試行錯誤の末に完成したシベリウス自身が書いた台本は、ヘルシンキの劇場の支配人にいまいちな反応をされてしまい、オペラの作曲は中断。
結局、オペラではなく交響詩として、1893年にオペラの前奏曲として作曲された「トゥオネラの白鳥」をまとめ、およそ2年の空白期間を経て、1895年に残りの3曲「レンミンカイネンとサーリの乙女」、「トゥオネラのレンミンカイネン」、「レンミンカイネンの帰郷」が作曲されました。
シベリウスは描写音楽ふうに逐一物語の進行を音で説明してはいない。登場人物もほとんど主役だけに絞り、その性格を暗示するモティーフ類を巧みに用い、かつそこに巻き起される事件も微に入り細にわたる表現は避けて、恋とか死とか蘇生とかいうふうに、抽象的に、大きく取り扱っている。
『作曲家別名曲解説ライブラリー 北欧の巨匠』(音楽之友社)223ページより
『カレワラ』の中でも、レイミンカイネンの恋と冒険を扱った章を取り上げています。「トゥオネラの白鳥」のみ演奏されることも多いですが、この機会に、ぜひ全曲をお楽しみください。
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