ブラームスを知るための25のキーワード〜その18:ドイツ民謡
2020.06.27
136年前の今日、ドビュッシーのカンタータ《放蕩息子》初演!
1902年4月24日、ブラームスの「11のコラール前奏曲」が初演されました。ブラームスが亡くなる1年前の1896年に作曲された、作品番号をもつ最後の作品です。
第1曲「わがイエスよ、われを導き給え」
第2曲「敬愛するイエスよ」
第3曲「おおこの世よ、われ汝より去らねばならぬ」
第4曲「わが心は喜びに満ちて」
第5曲「装え、愛する魂よ」
第6曲「おお汝、信心深い人はいかに至福なるか」
第7曲「おお神よ、汝やさしき神よ」
第8曲「一輪のばらが咲いて」
第9曲「心から私は願う」
第10曲「心から私は願う」
第11曲「おおこの世よ、われ汝より去らねばならぬ」
これらは、晩年のブラームスの重苦しい気分を反映する典型的な作品であるわけだが、ブラームスはこれらの曲で、死の直視、現世との訣別、永遠の生命への熟考といったものも織り込んだのだった。そして、これらは、ドイツ・ロマン派のオルガン曲の傑作に数えられている。
『作曲家別名曲解説ライブラリー ブラームス』(音楽之友社)373ページより
1896年に心の支えとしていたクララ・シューマンがこの世から去り、深い悲しみを抱えていたブラームス。オルガン作品を書くことで、その心を慰めようとしたそうです。
最晩年の心に沁み入るような落ち着いた響きをお楽しみください。