チャイコフスキーとその妻を描いた話題の伝記映画が日本公開決定
2020.06.27
136年前の今日、ドビュッシーのカンタータ《放蕩息子》初演!
1882年5月30日、モスクワで開催された全ロシア産業工芸博覧会のための演奏会で、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番が初演されました。
この作品は、結婚生活が破綻して外国にいることが長かった、いわゆる放浪時代に作曲されました。自殺を図るほど精神的に追い詰められていたチャイコフスキーは、ピアノ協奏曲第2番の作曲に取りかかった2日後、パトロンのフォン・メック夫人に「仕事をしないと生きていられない」という内容の手紙をしたためています。
作風の上から見ると、この曲の書かれた1879年から1880年にかけては、《管弦楽のための組曲第1番》、《弦楽のためのセレナード》にみられるように、古典的様式の追求が顕著になり、〈西欧派〉と呼ばれる傾向を強めていた。この協奏曲にもそうした痕跡を指摘できるが、しかしそれに徹することもせず、どちらかといえば「第1番」の延長線上にありながら、それを凌駕する作品になりえなかった憾(うら)みがある。
『作曲家別名曲解説ライブラリー チャイコフスキー』(音楽之友社)166ページより
第1番に比べると演奏回数は少ないですが、ピアノ独奏に加え、第2楽章のヴァイオリンとチェロのソロによる対話など、聴きどころ満載な作品です。
同時期に作曲された《管弦楽のための組曲第1番》と《弦楽のためのセレナード》も一緒にお楽しみください。