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2020.05.30
気まぐれ音楽カレンダー♪

138年前の今日、モスクワでチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番初演!

1880年から1886年の間に撮影されたチャイコフスキー

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1882年5月30日、モスクワで開催された全ロシア産業工芸博覧会のための演奏会で、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番が初演されました。

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この作品は、結婚生活が破綻して外国にいることが長かった、いわゆる放浪時代に作曲されました。自殺を図るほど精神的に追い詰められていたチャイコフスキーは、ピアノ協奏曲第2番の作曲に取りかかった2日後、パトロンのフォン・メック夫人に「仕事をしないと生きていられない」という内容の手紙をしたためています。

作風の上から見ると、この曲の書かれた1879年から1880年にかけては、《管弦楽のための組曲第1番》、《弦楽のためのセレナード》にみられるように、古典的様式の追求が顕著になり、〈西欧派〉と呼ばれる傾向を強めていた。この協奏曲にもそうした痕跡を指摘できるが、しかしそれに徹することもせず、どちらかといえば「第1番」の延長線上にありながら、それを凌駕する作品になりえなかった憾(うら)みがある。

作曲家別名曲解説ライブラリー チャイコフスキー』(音楽之友社)166ページより

第1番に比べると演奏回数は少ないですが、ピアノ独奏に加え、第2楽章のヴァイオリンとチェロのソロによる対話など、聴きどころ満載な作品です。

同時期に作曲された《管弦楽のための組曲第1番》と《弦楽のためのセレナード》も一緒にお楽しみください。

 

『作曲家別名曲解説ライブラリー チャイコフスキー』(音楽之友社)
作品別に、基本的な情報から創作背景までまとめられている。さらに、豊富な譜例による楽曲解説で、理解を深めることができる。

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