作曲家長者番付は誰だ!? 一番稼いだ作曲家BEST 3を発表!
クラシック音楽に囲まれる家庭環境で育ったイラストレーターの五月女ケイ子さん。「ゆるクラ」は、五月女さんが知りたい音楽に関する素朴な疑問を、ONTOMOナビゲーターの飯尾さんとともに掘り下げていく連載です。五月女さんのイラストとともに、クラシックの知識を深めていきましょう!
みなさんこんにちは。作曲だけでは喰えないクラシック作曲家。前回は、大儲けするにはオペラが一番ということを教わりましたが、今回は、飯尾先生にムチャぶりして、「作曲家長者番付」を挙げてもらいました。
第3位:ワーグナー
たくさんの傑作オペラを作ったワーグナー。パトロンが、なんと国王だったというのだから、桁違いです。彼の熱狂的なファンだったという国王は、彼のためにお金を使いまくり財政が傾いたと言われるほど。ビール工場を投げ打って作ってくれたワーグナー専用の劇場は、彼の夢と理想が詰め込まれたそう。ほかのパトロンの妻を寝取ったり、やりたい放題だったといいますが、それが許されたのも、有無を言わせぬ才能あればこそですね。
第2位:ヘンデル
いろんな国をまたいで、作曲だけでなく、オペラをセルフプロデュースしたり、ロンドンの劇場の音楽監督になったりと、マルチに活躍したヘンデル。キャッチーで心をくすぐる曲が多いのも、ヒットを生み出すプロデューサー的手腕があったからかも。
一度も国を出ず、大家族を養っていたバッハとは同世代ですが、対照的です。肖像画を見ても、肌の質感からして、ちょっと乾燥気味なバッハに比べて、ツヤツヤしていて、いいもの食べてた感じ。タワマンで夜景を見下ろす勝ち組ヘンデルの姿が目に浮かびます。
第1位:ヴェルディ
「オペラ王」かつ、やり手のビジネスマンだったヴェルディは、印税という制度がなかった音楽界に、著作権を持ち込むという、ものすごいことをやってのけた人。ギャラや条件面の交渉も自分でこなし、音楽家の収益構造を変化させたそうです。
その一方で、稼いだお金で大きな農場を買い、畑を耕しながら、ビジネスで疲れた心を癒したとか。音楽家って宵越しの金は持たないパリピなイメージだったのに、なんて健康的なんだろう。農場の空に「リア充」という文字が浮かびました。
クラシック作曲家も、「芸術家」というワードからは一生出て来なそうな「将来設計」があれば、稼げる職業だとわかりました。堅実な作曲家と結婚したら、確実に幸せになれそうですが、音楽しかできない不器用な音楽バカの危う気な魅力も、やはり捨てがたい。売れないミュージシャンがモテる理由を再認識です。
下世話な目線から掘り下げてしまい、作曲家にとっては迷惑千万だったと思いますが、色々想像を広げながら聴いたら、さらに味わいが深まりそうで楽しみです。
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