ホワイトデーにベートーヴェンのクッキーを焼いてみた。
本日3月14日はホワイトデー! 編集部にただよう甘いおやつの香り……「みなさんでどうぞ♡」と差し出されたのは、バッハとシューベルトとベートーヴェンの形をしたクッキー。
音楽とお菓子作りがお好きな方や、音楽にまつわる差し入れをお探しの方、作曲家型のクッキーはいかがですか?
新人編集部員Mが夜な夜な焼いたクッキーレポートと、クッキーを食べながら聴きたいプレイリストをお届けします。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
どの作曲家にしようかな
作曲家の顔クッキー型が存在することを発見した編集部員は、編集長のゴーサインを得て、にやにやしながら作曲家を選ぶことに。
ここはやっぱり、バレンタイン特集で話題になった“毎朝ホットチョコレートを飲むスイーツ男子”ショパン? でも誰でもわかるような特徴的なシルエットがいいなぁ。ということで、バッハとベートーヴェンとシューベルトを注文。
いざ! 作ってみた。
バターをこねて、卵黄を入れて……クッキー作り、出だしは好調。型抜きクッキーには初めて挑戦しましたが、生地を薄くのばしてよく冷やすのがポイントですね。
まず、外枠をぐにぐにっと生地に押し込みます。
これだけでも誰だかわかる! とやや満足しましたが、せっかくなので顔も入れましょう。
こうして記念すべきベートーヴェン第1号が完成しました。
どれくらい顔を濃く作ったら良いのか、力加減がわからずはじめは苦戦しました。押しつけすぎると生地が型から離れてくれなくなり、何度か失敗も……。
壮観! 無数のつるんとした大作曲家たち
徐々にコツをつかみ、たくさんの作曲家たちが並んできました。一番苦労したのは、シューベルトの目元。なかなかはっきり出にくくて、難易度高めです。
写真を撮ると、なぜかバッハだけ顔認証されます。
こんがり焼き上がった作曲家たち
ドキドキしながら焼き上がりを待つと、いいにおいが漂ってきました。
少しふくらんで焼き色が付くと、また違った印象に! 思ったより顔が薄めになってしまったものもちらほら。ごめんなさい。
でも全体的に、どれが誰かパッと見ただけでもわかります。いい出来栄えです! お味はいかに……?
編集部で実食!
今朝はクッキーが割れないように慎重に出社。ホワイトデーなのに男性2人とも欠席の編集部です。
まずはベートーヴェン。
編集部員W お店で売ってるやつみたいだね。ベートーヴェンの頭おいしいです。
編集部員S 手作りのクッキーの味いいですね。
続いてバッハ。
S 心なしか食感が違う気がします。あっさりしていて永遠に食べられそう。
W 同じ味だけど、やや柔らかいのは髪の毛のせいでしょうか。
最後にシューベルト。
W シューベルトの顔がのっぺりしていて、幼い頃のシューベルトの印象と同じだった。バッハは細部までくっきりと出ていて、インヴェンション弾かなきゃならないときの気持ちを思い出した。左手がきっちり弾けなかったんだよね。
S 美味しいーもぐもぐ……ここで突然のプレイリスト! (今回はホワイトデーですが)“もしや、あの蹄の音は、彼女から愛のプレゼントを届けにきた郵便馬車!? →気のせいだった”という気分で味わいたいシューベルト。
そこへ、イラストレーターの本間ちひろさんが登場。
ベートーヴェンを口に運び、「田園でピクニックしている気分になる」
続けてバッハとシューベルトも美味しいと召し上がり、「バッハといえば、妄想で飼っている黒猫がゴルトベルクちゃん。みなさんも妄想で猫を飼ってみたらどうでしょう? 妄想で伝書鳩も飼っているので、名前をシューベルトにしますね」とかわいらしいエピソードを教えてくださいました。
M モーツァルト・クーゲルはバレンタイン特集ではネタ枠だったけど、これはどうなんですかね?
W もらったらインスタにアップするかも。とりあえずくれた人にコメントは返しやすい。
S だれこれ?ってなったらどうしましょう。
W 音楽室で見たことあるでしょ?って。
M これをきっかけに会話がはずむかもしれませんね。
作曲家クッキーとホワイトデーにちなんだプレイリスト
バッハ/カンタータ《おしゃべりはやめて、お静かに》
別名《コーヒー・カンタータ》。クッキーのお供といえばコレ!
コーヒーのことばかり考えている若い娘リースヒェン。「千のキスより甘い」「マスカットよりもっと柔らか」と歌うのを聴いていると、クッキーと一緒に美味しいコーヒーを味わいたくなりますね。
ベートーヴェン/愛されない者の溜息と愛の返答
愛されないと嘆くベートーヴェンがクッキーの愛の挨拶をもらって喜ぶ姿を想像したら、ちょっとクスっときますね。ベートーヴェンが珍しく色恋を切々と作曲しているのもなんだか良いです。
シューベルト/歌曲集《美しき水車小屋の娘》
粉挽き職人の主人公が恋した「水車小屋の娘」は、狩人になびく前にクッキーのひとつも焼いてくれたかもしれません。小麦粉屋さんだけに。粉っぽいクッキーに仕上がってしまったときにもオススメです。
一度は両想いになるものの、振られて最後は川に身投げしてしまう主人公。楽しそうな恋のところでやめておくか、悲しい結末まで聴くかはあなた次第?
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