8月に開催決定!「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭の豪華な顔ぶれと過去の珍事件
大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...
新型コロナウイルス蔓延の影響で、一時期、世界各地の音楽祭の中止が次々と発表され、この夏、音楽界はまったく身動きがとれないのではないかと寂しい気持ちになった方も多いでしょう。
しかし、ヨーロッパでの感染拡大がいったん落ち着く傾向を見せ、また対策をした上での公演のあり方が検証されたことで、一部の音楽祭は内容を変更して開催にこぎつけました。
ポーランドのワルシャワで行なわれる「ショパンと彼のヨーロッパ」音楽祭も、8月15日〜31日の日程で、無事に開催が決定しました。
当初予定していた公演のほとんどを実施。ガイドラインに沿った形で聴衆も入れ、すべての公演が無料でインターネット配信されるとのこと。
出演者は、イーヴォ・ポゴレリッチ、ニコライ・ルガンスキーやクシシュトフ・ヤブウォンスキなどのベテラン、強烈だった2010年ショパン国際ピアノコンクールの入賞組から、ユリアンナ・アヴデーエワ、ルーカス・ゲニューシャス、インゴルフ・ヴンダー、エフゲニ・ボジャノフ、そして記憶に新しい2015年入賞のケイト・リウ、エリック・ルー、ドミトリ・シシキンなど、やたらいい感じのラインナップです。ピアノファン的には、全部オンラインで聴けるだなんて嬉しすぎる。
最終日8月31日に登場するユリアンナ・アヴデーエワのショパン国際ピアノコンクールでの演奏
秋に予定されていた5年に一度のショパン国際ピアノコンクールが延期となって、楽しみが遠のいたとがっかりしていた方も、これで少し元気が出ることでしょう。
ちなみに私は2011年に一度、この音楽祭を現地に聴きにいきました。
今度の音楽祭とはまったく関係ない話で恐縮ですが、そのときの公演で印象に残っていることがあります。それはプレトニョフ指揮、ロシア・ナショナル管弦楽団と、デニス・マツーエフさんが演奏した、リストのピアノ協奏曲。
マツーエフさんの超パワフルな最後の打鍵で、ワルシャワ・フィルハーモニーホールのステージ上のグランドピアノがズルッと動いたのです。
どうやら、マツーエフさん界隈では稀に起きる現象で、目の錯覚ではない模様。また見てみたいと、彼のコンサートではいつもつい期待してしまいます。
白熱していくデニス・マツーエフの演奏
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