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《第九》が年末に演奏される理由とは?《第九》トリビアを紹介!

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
室内楽作品としては、前年の3つのピアノ三重奏曲WoO36に次ぐ4作目。トリオ作品としては初めての作品。
クラヴィーア(恐らくチェンバロ)を自ら弾き、ボンの宮廷楽団にいたフルートとファゴット奏者のために書かれたと推定。
また、協奏交響曲風な《ロマンツェ・カンタービレ》Herss13(WoO207)とも関連した作品の可能性もある。3楽章構成で終楽章は主題と7つの変奏からなる。
解説:平野昭
15歳のベートーヴェンが自らクラヴィーアを弾いて披露したと思われるこの作品。宮廷楽団のフルート奏者とファゴット奏者と一緒に演奏しているところを想像すると、なんだかほほえましいですね。それぞれの楽器の持ち味が活きた、約26分のしっかりとした構成のトリオです。
「三重奏曲卜長調」WoO37
作曲年代:1786年(ベートーヴェン15歳)
出版:1888年







