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《第九》が年末に演奏される理由とは?《第九》トリビアを紹介!

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
伯爵はしばしば自分が与えた主題でベートーヴェンに即興演奏をさせていた。
——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)32ページより
ここでの「伯爵」とは、のちに傑作ピアノ・ソナタ《ヴァルトシュタイン》を献呈されることになる、ウィーンの名門貴族出身のフェルディナント・エルンスト・ヨーゼフ・ガブリエル・ヴァルトシュタイン伯爵。
大変な音楽愛好家で、若きベートーヴェンにピアノをプレゼントするなど、有力な後援者でした。この曲は、伯爵の主題による即興演奏から生まれ、伯爵のボン滞在中に出版されたものだそうです。
ヴァルトシュタイン伯爵の主題による4手のための8つの変奏曲 WoO67
作曲年代:1790~92年(ベートーヴェン20~22歳)
出版:1794年








