プレイリスト
2020.05.12
おやすみベートーヴェン 第149夜【作曲家デビュー・傑作の森】

「ホルン・ソナタ ヘ長調」——名ホルニストとの共演のため超短期間で作曲!

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

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名ホルニストとの共演のため超短期間で作曲!「ホルン・ソナタ ヘ長調」

平野 この作品は1日か2日で書き上げたという説もあるくらい、ベートーヴェンにしては速筆で作曲されたものです。
彼の弟子のフェルディナント・リース(1784-1838)が連れてきたホルン奏者、ジョヴァンニ・プント(シュプティッヒ・プント、1746-1803)との共演で初演していますね。初演日は1800年4月18日なのですが、プントがウィーンにきたのが3月だったので、「1日か2日」というのは大袈裟だとしても、非常に短期間での作曲だったことはわかります。

(中略)

この作品はホルン奏者にとっての重要なレパートリーで、難しい作品です。これをナチュラル・ホルンで吹きこなしていたと考えると、プントの力量が相当なものだったことがわかります。

——小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)53-54ページより

現代のホルンは音階を吹きやすいように、ロータリーや、ピストンによって管の長さを調節するバルブ(弁)を備えています。当時のナチュラル・ホルンは、唇のコントロールと、管の出口に手をかざすテクニックだけで音程を変えていました。

ベートーヴェンに異例の短期間で作曲させたプントの音色は、一体どんなものだったのでしょう? 現代の奏者がナチュラル・ホルンで演奏した音源も参考に、想像してみるのも楽しいですね。

プントとベートーヴェンを引き合わせた弟子のフェルディナント・リースについては、こちらの記事もご覧ください!

ナチュラル・ホルンとフォルテ・ピアノによる演奏

作品紹介

「ホルン・ソナタ ヘ長調」Op.17

作曲年代:1800年4月(ベートーヴェン30歳)

出版:1801年3月

小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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