2020.05.13
おやすみベートーヴェン 第150夜【作曲家デビュー・傑作の森】
「チェロ・ソナタ ヘ長調」——ホルン・ソナタを自作編曲し同時に出版
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
ホルン・ソナタを自作編曲し同時に出版「チェロ・ソナタ ヘ長調」
今日ご紹介するのは、昨日紹介した「ホルン・ソナタ ヘ長調」を、ベートーヴェン自身がチェロのために編曲したものです。
初版時には「ホルンまたはチェロを伴奏とするピアノ・ソナタ」と書かれています
——小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)54ページより
ピアノ・パートはそのままに、チェロ用の楽譜も同時に出版したのは、昨日紹介したホルンの名手ジョヴァンニ・プントのために書かれたため、この曲を吹けるホルン奏者が少なかったからでしょうか。
より低音に特化したチェロで演奏すると、ホルンとはまた違った味わいがあります。ぜひ、聴き比べてみてください。
作品紹介
「チェロ・ソナタヘ長調(ホルン・ソナタOp.17の編曲)」Op.17
作曲年代:1800年4月(ベートーヴェン30歳)
出版:1801年3月
小山実稚恵、平野昭著『ベートーヴェンとピアノ「傑作の森」への道のり』(音楽之友社)
おやすみベートーヴェン
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