「交響曲第4番 変ロ長調」第1楽章——楽聖の爆発的創造期に作曲!
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
楽聖の爆発的創造期に作曲!「交響曲第4番 変ロ長調」第1楽章
今日から4日間、ベートーヴェンの4番目の交響曲を1楽章ずつご紹介します。第3番《英雄》と第5番《運命》という知名度の高い作品に囲まれて、少し影が薄い存在ではありますが、ベートーヴェンの創作意欲が高まっていた時期の作品です。
1806年3月《レオノーレ》改訂版の初演後、多くの人との社交に疲れていたベートーヴェンでしたが、その年の末までに驚くべきスピードで、3曲セット《ラズモフスキー四重奏曲》の第1曲を書き上げました。
いつもの年なら6月にはウィーン郊外に引きこもるのだが、この年(1806年)はウィーンに留まり、残る2曲の作曲を続けている。また、新しい「変ロ長調」交響曲のスケッチもかなりの進展を見せている。
——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)89ページより
平野さんはこの期間を「爆発的創造期」としています。名作の誉れ高い《ラズモフスキー四重奏曲》や《ヴァイオリン協奏曲》などと並行して、この交響曲第4番も作曲されていたのです。
「交響曲第4番 変ロ長調」op.60
作曲年代:1806年(ベートーヴェン36歳)
出版:1808年美術工芸社(ウィーン)
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