読みもの
2020.02.11
特集「子どもの音楽体験」リズムや音階を楽しく学ぼう!

子どもと一緒に楽器づくり! 紙皿やストローなどの身近な材料でできるドラム、マラカス、笛、ウィンドチャイム

「音楽と鳥のオーナメント・キット」のデザイナーで、子ども向け工作教材のデザインも手がけていた江村さんが、身近な材料で作ることができる楽器づくりをナビゲート。
お子さんも一緒にできる微細運動(手や指を使った細かな動作)を取り入れた飾りつけのアイデアも満載! 実際に4歳の娘さんとリズム練習をした様子もお届けします。

ものづくり職人
江村史子
ものづくり職人
江村史子 デザイナー

建築を学んだ後、公共空間のサインや遊具の設計とデザイン・幼児教室の教材開発や販促物制作・デジタル工作機械を使ったワークショップの企画など、幅広いジャンルのものづくりを...

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まずは打楽器。叩くとどんな音がするかな?

叩き心地が面白い「風船ドラム」と、おなかに抱えて叩いたり振ったりして音色の違いを楽しむことができる「タンバリンマラカス」です。

風船ドラム。指でトントン叩いてみよう。
タンバリンマラカス。マラカスはもともと、マンボやサルサなどのスペイン語圏ラテン音楽で使われる楽器です。

風船ドラムの作り方

材料

・プラカップ

・風船

・マスキングテープ

・色画用紙

・両面テープ

1:プラカップを2個重ね、カップの縁に吹き口をカットした風船を張る。

※膝でプラカップを挟んで座り、両手で風船を伸ばしながら張ると作りやすい。

2:風船のふちを隠すようにマスキングテープを貼る。

※風船を指でトントンと叩くと音が鳴ります。風船を触る力加減が難しい小さなお子さんが使う場合は、プラカップの底を叩いて音を出すのがおすすめ。

飾りつけをお子さんと一緒に

▼色画用紙で作った鳥の頭と羽を両面テープで本体に貼り、羽の部分をカットしたあとに動きを出します。

▼紙に等間隔にチョキンと切れ込みを入れる、はさみの1回切りをしてみましょう。

▼片方の羽を先に作っておいて、お子さんに「鳥さんの羽をこんなふうに作るよ。」と先に作業の目的と見通しを提示してあげると、スムーズに作業に入ることができます。

タンバリンマラカスの作り方

材料

・深めの紙皿

・豆やビーズなど(今回はポップコーン)

・ボンド

・マスキングテープ

・鈴

・ひも

・フェルトやスパンコールなど、飾りつけ

1:深めの紙皿に豆やビーズなど、ザラザラと鳴るものを入れる。

2:紙皿の縁にボンドを塗り、もう1枚の紙皿を乗せ、ボンドが乾いたらマスキングテープで縁を包むように貼る。

3:鈴を紐に通して固結びしたものを、紙皿にマスキングテープで固定する。

飾りつけをお子さんと一緒に

▼フェルトやポンポン、スパンコールなど、いろいろな素材の手触りを感じましょう。

▼小さな素材を指でつまむ作業をしてみましょう。

※スパンコールを接着するときは、綿棒を使ってフェルトにボンドを少し付け、その上にスパンコールをそっと置くと、上手に貼ることができます。

音階の笛で音程を感じよう!

楽器工作の定番「ストロー笛」に挑戦しました。音は小さめですが、音階の変化を感じることができて、子どもに好評でした。

ストロー笛。ストローの長さによってピッチが変わるので、音程の学びにつながります。

ストロー笛の作り方

材料

・ストロー

・セロハンテープ

・両面テープ

・ダンボール

・丸シール

・マスキングテープ

1:普通~細めのストローを10cm・8.9cm・7.9cm・7.5cm・6.7cm・5.9cm・5.3cm・5cmにカットする。

2:1で作ったストローの間隔を開けて吹きやすいようにに配置するために、間に挟むストローを4cmくらいの長さに7本カットする。

3:1で作ったストローの片端を潰し、空気が入らないようにセロハンテープで巻く。

※ビニールテープで巻くとより丈夫になる。

4:ダンボールに両面テープを貼り、ストローを並べて貼る。

5:ストローの上から両面テープを貼った位置と同様の位置にマスキングテープを貼る。

※瓶の口を吹いて音を鳴らすときのように、ストローを唇に当てて吹くのがポイント。

飾りつけをお子さんと一緒に

▼折り紙や色画用紙をちぎって貼る作業をしてみましょう。

▼丸シールを貼る作業をしてみましょう。

※段ボールは固いので、保護者の方がカットしてください。

音色が楽しい効果音系

プラスチック・スプーン同士がぶつかるシャラシャラとした音色がかわいらしい「ウィンドチャイム」を作りました。腕のストロークで鳴らす動作も楽しいですよ!

ウィンドチャイム。プラスチックのスプーンで、シャラシャラとこんなにいい音が出るんです!

ウィンドチャイムの作り方

材料

・プラスチック・スプーン

・ひも

・マスキングテープ

・ダンボール

・丸シール

・ドングリやビーズなど、飾りつけ

1:鳴らしたいプラスチック・スプーンと同じ本数の紐を用意する。※30センチくらい

2:紐の端とプラスチック・スプーンをマスキングテープで巻いて止める。取れないように指でよく馴染ませる。

3:枠の形にカットしたダンボールに紐を巻きつけ、マスキングテープで紐を枠に固定する。※表と裏の両方に貼る。※ダンボールは2枚重ねにすると丈夫になる。

お子さんと一緒に

▼フレームに毛糸を巻く作業をしてみましょう。

▼短冊状に切った紙に等間隔で丸シールを貼り、1個ずつカットして貼る作業をしてみましょう。

▼ボンドでドングリや大きめのビーズを貼ってもかわいいです。

※段ボールは固いので、保護者の方がカットしてください。

本気で作りたい……!

スピーカー工作の記事に続き、本気で工作をしたくなり、今回もデジタル工作機械のレーザーカッターを使って「ウィンドチャイム&ギロ」を作りました! 音を出す部分は、100円ショップで購入したスプーン&持ち運びできるミニ洗濯板でできています。

プラスチック・スプーンとはまた違った音色のウィンドチャイムに。ギロは南米やアフリカの楽器です。

手づくり楽器で4歳児とリズム遊び

3拍子やいかに…

ピアノの練習でいつも苦戦している3拍子。「こどものバイエル」で練習した「星の光(おほしがひかる)」に合わせて、ドレミで歌いながら「1拍目:風船ドラム、2拍目:タンバリンマラカス、3拍目:手拍子」と、順番に鳴らしてみました。

ソーラソファミミミ……。良い調子。
楽しいようで、途中からは笑いながらどんどんスピードアップしていき、最後はギャハハと笑い崩れていました。

遊びの中で、音楽を体で捉えるきっかけに

未就学の子どもが楽器に触れる機会は少ないので、私の想像以上に手づくり楽器に興味を持って遊んでくれました!

そして、日々のピアノ練習のときにはちょっと単調に感じるリズム練習も、手づくり楽器で遊びながら体でリズムを捉え、より音楽と楽しく触れ合うきっかけに変えられそうです!

「わたしの楽器!」とご満悦。自分で作ると愛着もわいてくるね。
ものづくり職人
江村史子
ものづくり職人
江村史子 デザイナー

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