ローマ賞とは?19世紀フランスで絶大な権威を誇った作曲家の登竜門の歴史と審査方法
2020.06.27
136年前の今日、ドビュッシーのカンタータ《放蕩息子》初演!
1912年撮影のラヴェル
1911年4月2日、コロンヌ管弦楽団(l’Orchestre des Concerts Colonne)によって、ラヴェルのバレエ音楽《ダフニスとクロエ》第1組曲が初演されました。
指揮をしたのは、作曲家としても活躍していたガブリエル・ピエルネ(1863-1937年)で、コロンヌ管弦楽団の第2代音楽監督を務めていました。
全曲の初演(バレエ初演)は、翌年の6月8日にシャトレ座で行なわれました。
ロシア・バレエ団の団長セルゲイ・ディアギレフからの委嘱によって作曲され、ラヴェルが「3部からなる舞踏交響曲」と定義したこの作品。今日紹介するのは、そのうちの第1部の終曲から第2部の前半を切りとって、作曲者自身によって編曲された第1組曲です。
だがいずれにせよ《ダフニス》に、古典主義者で書法の名人、類のない技能に精通した管弦楽編成者ラヴェルばかりでなく、舞踏に好都合なリズムを駆使する音響の錬金法家、映像喚起の魔術師、音による舞台装置家・イラストレーター、誇り高きエンターテイナーといった、多面にわたるラヴェルの稀有の才能を、誰しも認めぬわけには行かないだろう。
『作曲家別名曲解説ライブラリー ラヴェル』(音楽之友社)26ページより
ラヴェル本人も、「バレエ音楽だけど交響作品としても成立する精緻な完成度」と自負していたそう。ラヴェルのあらゆる魅力を楽しむことのできる作品です。