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2020.05.02
気まぐれ音楽カレンダー♪

84年前の今日、プロコフィエフの子どものための音楽物語《ピーターと狼》初演!

1941年のプロコフィエフ(左)。中央はショスタコーヴィチ、右はハチャトゥリアンというそうそうたる3ショット。

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1936年5月2日、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によって、プロコフィエフの子どものための音楽物語《ピーターと狼》が初演されました。

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プロコフィエフは、1936年4月にわずか4日でテクストを書き上げ、4月15日にピアノ・スコア完成、そして4月24日にオーケストレーションを仕上げるというスピードで進めました。

1935年6月にプロコフィエフは、妻と2人の息子とともにモスクワの子ども劇場を訪れます。これを受けて、劇場の創設者は、子ども向けの作品を書くよう依頼。プロコフィエフは、提供されたテクストに目を通して構想を考えますが、自身の音楽に合うように書き直しました。

ナレーションによって物語が進められ、まず登場人物を表す旋律と楽器が紹介されます。

小鳥はフルート、あひるはオーボエ、おじいさんはファゴット、狼はホルン3本、ピーターは弦楽合奏、猟師たちの銃声はティンパニと大太鼓で表されています。

あひるは泳ぎ、猫はずる賢く小鳥をねらい、狼はあひるを襲い、そこにおじいさんと賢明なピーターがかかわる。ピーターは、あひるを襲って飲み込んだ狼を捕まえるが、猟師からは狼を救う。そして皆で狼を動物園に送り出す……あひるは狼のおなかで鳴いている。弱肉強食の自然社会と、皆のために正しい選択をするピーターを例にした明るく平和な生活が描かれている。

作曲家別名曲解説ライブラリー プロコフィエフ』(音楽之友社)77ページより

対照的な音色の楽器で、登場人物が聞き分けやすく表現されています。

一件落着と見せかけて、狼のお腹のなかであひるが鳴いているというオチ。「狼はあまりに急いで、生きたままあひるを飲み込んだのさ」というナレーションで締めくくられます。

『作曲家別名曲解説ライブラリー プロコフィエフ』(音楽之友社)
作品別に、基本的な情報から創作背景までまとめられている。さらに、豊富な譜例による楽曲解説で、理解を深めることができる。

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