
読みもの
2020.05.17
気まぐれ音楽カレンダー♪
101年前の今日、ラヴェルの「道化師の朝の歌」(管弦楽編曲)初演!
1919年5月17日、ラヴェルの「道化師の朝の歌」管弦楽編曲版がパリで初演されました。演奏はルネ・バトンが指揮するコンセール・パドルーでした。
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「オーケストレーションの魔術師」の異名をとったラヴェルは、自作のピアノ曲を管弦楽編曲することが多々ありました。この「道化師の朝の歌」も、1905年に作曲されたピアノ組曲「鏡」のなかの第4曲を編曲したものです。
フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮レ・シエクル「道化師の朝の歌」
「鏡」からはこの曲以外に第3曲「海原の小舟」も管弦楽編曲されていますが、
この曲は〈海原の小舟〉とは運命を異にし、大変演奏回数が多い。それは原曲がすぐれていることによるのだが、その音楽的性格が、ラヴェルの古典的ともいえる端正さを示すものでなく、彼のスペイン起源の情熱が吐露されるものであって、それが華麗な管弦楽的効果の発揮にふさわしいことによるとも考えられる。
『作曲家別名曲解説ライブラリー ラヴェル』(音楽之友社)109-110ページより
ラヴェルの敬愛する母親マリーはバスク人(バスクはスペインとフランスにまたがる自治州で、地理的・歴史的にはスペインの影響が強い)であり、フランスで育ったラヴェル自身も、自らの「スペインの血」を意識していたようです。
1910年のピアノ版初演を担当したのは、「亡き王女のためのパヴァーヌ」と同じく、スペイン人ピアニストのリカルド・ヴィニェス。作品はラヴェルの盟友ミシェル・ディミトリー・カルヴォコレッシに献呈されています。
ちなみに「道化師の朝の歌」の初演からちょうど2年後の5月17日には、同じくパリでプロコフィエフのバレエ《道化師》が初演されています。
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