スタインウェイの新ショールームで、ユジャ・ワンら名ピアニストの鍵盤の動きを楽しむ
大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...
今年1月、北青山にオープンした、スタインウェイ&サンズ東京ショールーム。天王洲にあった直営店のショールームが移転した形です。
先日、こちらのショールームに行ってまいりました。
表参道から徒歩4分ほど。このエリア、久しぶりだったので周りを散策したら、お昼時だったため近くで働く人がランチに出てきていたのか、歩いている人がみんな、たいそうおしゃれでした。少し気後れするレベルで。
2021年1月8日(金)にオープン。事前予約優先で1組ずつ案内。
[住所]東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま1F
Tel.03-6721-1618
営業時間:11:00~19:00(定休日なし)
さて、ショールームは、最近できたばかりの商業ビル、ののあおやまの中にありました。開放感のあるガラス張りの室内に、グランドピアノが並んでいます。現在は、予約優先という形で試弾可能。
小さなホールも併設されていて、今後、コンサートも開催される予定だそうです。
そしてこちらを訪れたらぜひ見てほしいのが、世界最高峰のハイレゾリューション自動演奏ピアノSPIRIO。
現代の名ピアニストはもちろん、往年の巨匠の演奏が、ハイレゾリューション解析されたデータに基づき、目の前のピアノで再生されるというものです。鍵盤の動きが忠実に再現されて、細やかな音のニュアンスの変化までそのまま生音で聴くことができる。最先端の技術もここまできたか、というピアノです。
そんなSPIRIOで、ユジャ・ワンの演奏が再生されているところを見てまいりました。ピアニストの体が実際にそこにあったら絶対に見られない角度から、鍵盤の動きをじっくりとガン見することができます。飽きません。
スタインウェイの東京ショールームでは、最先端の自動演奏ピアノ、SPIRIOも展示中。ユジャ・ワンの超絶鍵盤さばきを、普通ならピアニストの膝の上に頭つっこまないと見られない距離から見る、マニアックなよろこび。
(声の主は、だれでしょう) pic.twitter.com/oslIc46See— 高坂はる香(音楽ライター) (@classic_indobu) January 29, 2021
ちなみに、動画中ユジャ・ワンの鍵盤の動きについて話している声の主は、ソニーコンピュータサイエンス研究所の古屋晋一さん。ピアニストの脳と身体の動きについての研究の、第一人者です。
鍵盤を下までおろさない音、または下のほうだけ動かす連打の音が多彩に使い分けられていることが、そういわれてみると、よくわかりますね。
現在、新旧の著名ピアニストによる音源が3900曲以上用意されているそう。iPadの操作で、ホロヴィッツ、ギレリス、ミケランジェリ、ガーシュウィンなどなど、今では生演奏を聴くことのかなわない巨匠の演奏も再生されてしまうのです。
先日1月30日放送の「題名のない音楽会」では、藤田真央さんが、自動演奏のグールドと連弾するという、時空を越えたおたわむれをしていました。すごいことです。
お家時間が増えて、ピアノに触れる時間が長くなっているという方、この機会にショールームでスタインウェイの魅力を体験してみてはいかがでしょうか。
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