ポップス界の大物スティングさんで思い出す、クラシックと『アリー my Love』
大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...
雑誌「家庭画報」で担当している音楽コーナーの記事のため、先日、5年ぶりのアルバム『The Bridge』をリリースしたスティングさんについて、いろいろと情報を集めていました。
シンガーソングライター、スティングがパンデミック中に書いた曲を収録した新譜『The Bridge』
“The Bridge” recording sessions. Photo: @MKCherryBoom pic.twitter.com/cDrMSway91
— Sting (@OfficialSting) December 23, 2021
スティングさん、今年70歳だそうです。その変わらぬ歌声の魅力もさることながら、こんなにも絶妙に爽やかとギラギラの両立した70歳、すごいですよね。
聞くところによると、お父さんが牛乳配達をしていた影響で子どもの頃から朝が早く、今でも遅くとも朝7時には起き、目覚めには自宅のプールに飛び込むのだそうです。温水プールにはなっていなくて、水はとても冷たいんだけれど、それが好きなんですって。
絵に描いたようなイケオジの生活習慣。そして、当然のように家にプール。
スティングのミュージックビデオ~アルバム『The Bridge』より
スティングさんには、ポリス時代からソロ時代までいろいろ名曲がありますが、個人的にとても気に入っているのが、15年前、クラシックのレーベルであるドイツ・グラモフォンからリリースされた、こちらの『ラビリンス』。
スティング『ラビリンス』
17世紀イングランドの作曲家、ジョン・ダウランドの楽曲を、リュート奏者のエディン・カラマーゾフさんと録音したアルバムです。中世に生み出されたメロディと、ダウランドの涙流しっぱなしの悲しい歌詞に、スティングさんの声色がこんなにもマッチするとは。とても味わい深い。
余談ですが、個人的にはスティングさんというと、私が若き日に英語の勉強のための流し見用教材としていたアメリカドラマ『アリー my Love』に、ご本人役として登場されたときのことが印象に残っています。
なんでもすぐ訴えてしまうアメリカ社会を茶化しつつ、弁護士事務所で働く男女の人間関係を描いたラブコメディ。スティングさん登場回では、スティングさんのライブに出かけた夫婦の妻のほうが、スティングさんが「見つめていたい」を歌いながら自分を見つめて求愛していた! と主張し、結果、夫婦関係が破綻して、スティングさんを訴える、みたいな話だったはず。
大好きなアーティストのコンサートに行った人が、「今、絶対目があった!!!」みたいなことを言ってるのってよく聞きますが、それの発展形ですね。ドラマ中、実際にこんなふうに歌っていたんです! という再現のときのスティングさんの色気も、なかなかでした。
ところで、コメディドラマって、はっきりしゃべってくれるし、ジョークへの返しのパターンも学べるので、英語の勉強しはじめにうってつけ、と私は思っています。お正月休み、久しぶりにまた見返そうかな。
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