タワレコ・バイヤー推し! の3枚

「レコード芸術」特選盤の再選!&10月特集「ハロウィン」

読みもの
2018.10.01

タワーレコードのクラシック担当バイヤーが、本Webマガジンの10月の特集「ハロウィン」に合った1枚をピックアップ! さらに、月刊誌「レコード芸術」10月号の特選盤に選んだCDの中から、さらに優れた2枚を推してもらった。

推した人
板谷祐輝 タワーレコード オンライン事業戦略部
板谷祐輝
推した人
板谷祐輝 タワーレコード オンライン事業戦略部
2011年タワーレコード入社。オンラインショップのマーケティング・事業戦略を担当。好きな音楽はクラシック、現代音楽、アンビエント、欅坂46。趣味は作曲、ピアノ、クラリ...
上村友美絵 タワーレコード商品本部
上村友美絵
上村友美絵 タワーレコード商品本部
音大を卒業後、タワーレコードに入社。クラシックに限らずピアノものが好き。趣味は映画に舞台鑑賞。
板倉重雄 タワーレコード商品本部洋楽部
板倉重雄
板倉重雄 タワーレコード商品本部洋楽部
レコード「板」の「倉」を守る「重」たい「雄」です。「レコード芸術」購読歴は40年、レコード業界歴は24年。現在タワーレコード株式会社、商品本部洋楽部勤務。SPレコード...

バーンスタインが振る、「アイヴズならまずこれを聴け!」~10月「ハロウィン」特集より

■アイヴズ:宵闇のセントラル・パーク、交響曲第2番ほか

ハロウィンにまつわる曲、と改めて思い返してみると意外に少ない。もちろん「お化け」や「魔女」のイメージからそれらを描写した楽曲、例えば《幻想交響曲第5楽章》や《はげ山の一夜》なんかがぱっと浮かんでくるが、同じ欧米圏の季節ものイベント(例えばクリスマス、復活祭や収穫祭等)と比較しても、直接的にそれを描写する音楽はかなり少ないと言っていいだろう。

そんな数少ない音楽の一つが、アメリカ前衛音楽の先駆け、チャールズ・アイヴズ作曲の《ハロウィーン》である。 もともとは弦楽四重奏にピアノとティンパニを足すという異色な編成の楽曲だが、管弦楽版も存在し《宵闇のセントラル・パーク》《池》らとともに《3つの風景》とも呼ばれる。幼少期のハロウィンの思い出を描写したもので、無窮動的な弦楽器にピアノとティンパニーがクライマックスで重なり見事な「しっちゃかめっちゃか」を表現した良曲だ。わずか2分ほどの楽曲だが、楽しさ・けたたましさの粋が詰まっている。

本盤は生誕100周年を迎え、アイヴズの初演も務めたバーンスタインの演奏。「交響曲第2番」とこの《ハロウィーン》を含む6曲のオーケストラ小品を詰め込んだ、「アイヴズ聴くならまずこの1枚」にふさわしい決定盤。

アイヴズ:宵闇のセントラル・パーク、交響曲第2番ほか

指揮: レナード・バーンスタイン
演奏団体: ニューヨーク・フィルハーモニック
4791512

日本のカプースチン第一人者・川上昌裕による、ピアノ作品全曲録音Ⅱ ~「レコード芸術」2018年10月号「新譜月評」特選盤より

■カプースチン:ピアノ作品全曲録音Ⅱ

辻井伸行がテレビで《8つの演奏会用エチュード》を披露し、その人気に火が付いた作曲家、ニコライ・カプースチン。じわじわとカプースチンの知名度が定着しつつある中、日本でのカプースチンの魅力を広めている第一人者、川上昌裕による『カプースチン:ピアノ作品全曲録音Ⅱ』がリリースされました。

世界初録音となる《ピアノ・ソナタ第19番》、《ピアニスト・イン・ジョパディ》に、川上自身に献呈された《グッド・インテンション》、《スライト・オブ・ハンド》などを収録。作曲時期によって変化する作風、作品ごとにめまぐるしく変わる色彩と表情、個性溢れるイマジネーションに引き付けられていきます。

《ドゥヴォイリンの主題によるパラフレーズ》は躍動感溢れ、即興的でジャジー。《8つの演奏会用エチュード》がお好きな方にオススメです。初心者のために作曲したという《ソナティナ》は、親しみやすいメロディ、軽快なリズム、挑戦したい気持ちにさせてくれる作品。

カプースチン:ピアノ作品全曲録音Ⅱ

ピアノ: 川上昌裕
OVCT-00153

原典版の圧倒的な迫力で聴く《はげ山の一夜》~「レコード芸術」2018年10月号「新譜月評」特選盤より

■ムソルグスキー:展覧会の絵&はげ山の一夜

《展覧会の絵》ラヴェル編曲版の演奏には、原曲のロシア的な民族性や重厚さを生かすやり方と、ラヴェルの華麗な色彩を生かすやり方があるが、ここでの演奏は明らかに前者のやり方だ。

パーヴォ・ヤルヴィは、NHK交響楽団の楽員個々の優秀な音楽性と機能的な合奏力、軽妙さから巨大さまで描き出す表現の幅広さを駆使して、《展覧会の絵》をスケール雄大かつ表情豊かに描きあげている。いかに激しく高揚する場面においても、仕上げの美しさと、形式の洗練を失わないのは、このコンビならではだ。

続く《ホヴァンシチナ》間奏曲での深沈とした悲しみの表情も美しく、17世紀ロシアの史実に基づくオペラの情景を想起させるほど雰囲気豊かだ。

《はげ山の一夜》は、一般に用いられるR=コルサコフ版よりも遥かに狂暴な迫力と奇天烈な展開をもった原典版での演奏。冒頭から凄まじい表情が炸裂して圧倒されるばかり。物々しい重低音から奇怪な最高音までとらえきった録音効果も素晴らしい。

ムソルグスキー:展覧会の絵&はげ山の一夜

指揮: パーヴォ・ヤルヴィ
演奏団体: NHK交響楽団
SICC-19026

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