アンビエント音楽の創始者ブライアン・イーノが弟とともにドイツ・グラモフォンに!
1963年埼玉県生まれ。慶應義塾大学文学部を卒業、音楽之友社で楽譜・書籍・月刊誌「音楽の友」「レコード芸術」の編集を経て独立。オペラ、バレエから現代音楽やクロスオーバ...
かつてドイツ・グラモフォンといえば、カラヤンやベームをはじめとするクラシック音楽の保守本流を体現する名門レーベルであった。トレードマークである黄色いロゴは、いわば権威の象徴でもあった。
しかし、時代は変わった。
21世紀のドイツ・グラモフォンは、クラシック音楽のまったく新しい波を先取りするレーベルでもある。たとえば、クラシック音楽とエレクトロニクスを融合した「ポスト・クラシカル」も、ドイツ・グラモフォンが後押ししている潮流だ。
そしてついに、あのブライアン・イーノまでもが、弟ロジャーとの共同名義で、ドイツ・グラモフォンから新作アルバム『ミキシング・カラーズ』をリリースした。
ブライアン・イーノといえば、伝説的ロック・バンドのロキシー・ミュージックの初期メンバーであり、元キング・クリムゾンのギタリスト、ロバート・フリップとのコラボレーション、さらにはデヴィッド・ボウイのベルリン三部作や、トーキング・ヘッズやU2やコールドプレイのアルバムにも参加してきた。
その一方で、環境音楽(アンビエント・ミュージック)の創始者として、ピアニストのハロルド・バッドやトランペット奏者のジョン・ハッセルとともに先鋭的な作品を発信してきた。かかわった映像作品も数多い。
スペイン語でターコイズブルーを意味する「Celeste」/『ミキシング・カラーズ』より
今回の「ミキシング・カラーズ」は、キーボードを担当する弟ロジャー・イーノと、プログラミング&サウンド・デザイン&プロデュースを担当するブライアン・イーノによる共作。色彩を意味するタイトルの付けられた19曲は、美しいメロディの広がっていく静寂な風景のように、何かを主張したり押し付けたりすることなしに、現代人のストレスフルな生活の中に、いっときの瞑想的な時間を作り出してくれる。
ロジャー・イーノ & ブライアン・イーノ
発売日:2020年4月8日
ユニバーサル ミュージック UCCH-1059
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