2020冬、ケルト文化を満喫せよ! クリスマスの音楽や楽器、神秘の伝説を知る5選
11月もあっという間に終わりに近づき、早くも2020年はクリスマスの時期へと突入しつつあります。今回は、この冬おすすめのケルト音楽、文化の情報をお届けします!
1966年千葉県生まれ。日本大学文理学部出身。 メーカー勤務を経て96年よりケルト圏や北欧の伝統音楽を紹介する個人事務所THE MUSIC PLANTを設立。 コンサ...
20年以上続く「ケルティック・クリスマス」のベストパフォーマンス!?
まずご紹介したいのは、ケルト音楽ファンには、この時期欠かせないコンサート「ケルティック・クリスマス」。今年は残念ながらオンラインでの開催になってしまいましたが、いや、もしかしたらこれはケルト音楽ファンにはラッキーなことかもしれません。
というのも今年は日本全国どこからでも、この素晴らしいケルト音楽の祭典を無料で見ることができるわけですから! しかも、今までのベストパフォーマンスを集めた、ものすごいラインアップが予定されているとか。
ちなみに、出演アーティストは現在第2弾まで発表されましたが、以下の通り。
まずは今年来日予定だったアイルランドのユニークなコーラスグループのアヌーナ。そして本当は今年初来日を果たしていたはずのザ・ハイキングスと、超絶足捌きが話題のアイリッシュ・ダンサー、デヴィッド・ギーニー。今年の来日が流れてしまって残念でしたが、もうそれは言いっこなし! ぜひオンラインで彼らの素晴らしいパフォーマンスを堪能しましょう。
見どころはいくつあげてもキリがありませんが、とにかく今が最高に旬のバンド、ウィ・バンジョー・スリーやドリーマーズ・サーカスをはじめとして、聴けば絶対に楽しい気分になれるケルクリ常連さんたちが目白押し。アルタンやシャロン・シャノン、カルロス・ヌニェス、キーラ、ルナサ、チェリッシュ・ザ・レイディーズ、ラウーなども見逃せません。またタリスク、イーストポインターズといった、過去のケルティック・クリスマスで初来日を果たした、新しくてパワーのあるグループも次々と登場しますよ。
また過去のアーカイヴ映像のほかに、この時期だからこそ実現した珍しい組み合わせのセッションも公開されるようで、これは乞うご期待! ケルティック・クリスマスは12月12日(土)、13日(日)の2日間、YouTubeにて開催。
ちなみに、主催のプランクトンさんが、このオンラインイベントのためのクラウドファンディングを実施中。すでに達成率は100%を超えているようですが、数々の素敵な特典もたくさん用意されているので、今からでも遅くはない。ぜひ皆さんもご参加ください。過去20年以上にわたって、日本にケルト音楽を紹介してきた素晴らしいケルト音楽の祭典がこれからも続いていきますように。12月6日(日)まで受け付けているようです。
演奏派は楽器を持ってワークショップ「フェーレ・トーキョー 2020 オンライン」へ!
さて、ケルト音楽を聴くだけではなく、自分でも演奏にチャレンジしたいという方のために、日本におけるアイルランド文化の普及に力を注いでいる「CCE JAPAN」こと、アイルランド音楽家協会日本支部主催による「フェーレ・トーキョー 2020 オンライン」というイベントもあります。
こちらは基本的にワークショップ中心なのですが、今年はオンラインということもあって、例年になくアイルランドからたくさんの講師のみなさんが参加されるようです。
フィドル(ヴァイオリン)、フルート、伴奏楽器の専門家が音楽について語ったり、シャンノースというダンスを習ったり。アイルランド語講座もあります。ぜひ皆さんも楽器を持って(持たなくてもOK)積極的に参加してみましょう。12月5日(土)、6日(日)に開催です。
冬至にのみ全貌を見せる古代遺跡のレクチャー「山下直子さんのアイルランド・カルチャー講座」
そしてこちらは音楽とは直接関係はありませんが、ケルトの視点からクリスマスを見つめるにはもってこいのオンライン講座があります。アイルランドの首都ダブリンに20年以上在住のツアーガイド、山下直子さんによるレクチャー。古代遺跡のニューグレンジの紹介を軸にケルトのクリスマス=冬至を解説します。
紀元前3,200年頃作られたと言われているニューグレンジは、エジプトのピラミッドよりも古く、直径100m近い巨大な盛土で覆われた石室で、なんと冬至の時期にのみ遺跡の全貌があきらかになるという秘密があるのです。山下さんのお話を聞いて、ぜひケルトの神秘を堪能してください。こちらは12月19日(土)に行なわれます。詳しくは主催のユーラシア旅行社のサイトまで。
「生誕170年記念 小泉八雲」創作へと掻き立てたゴーストとは
そして、ケルトの神秘といえば、現在、新宿ではアイルランド人の父とギリシャ人の母を持つ文学者、小泉八雲こと、ラフカディオ・ハーン(1850~1904)の展示も行なわれています。
子どもの頃、アイルランドの妖精の話などに親しんだハーンが、日本に移住して日本人となり、日本の怪談を集めて書籍にまとめたことは、まったく自然の成り行きでした。文化の多様性を維持することの重要さを説き、それを広めることに生涯つとめた八雲。こんな時代からこそ、心に響きます。新宿歴史博物館にて、12月6日(日)まで。
アイルランド伝説が絵本『クリスマスの小屋』に
最後は、ドニゴール地方に伝わるクリスマスのお話を、素敵な挿画とともにお届けする『クリスマスの小屋』(ルース・ソーヤー 再話/上條 由美子 訳/岸野 衣里子 画/福音館書店)のご紹介です。
アイルランドは最北、小人たちが歌を歌いながら小屋を建てる様子など、ケルトの土地ならではの心があたたかくなるような素敵な物語です。こちらも要チェック!
アイルランドの北西部のドニゴール県
それでは、皆さん、Happy Christmas!
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