インタビュー
2022.01.10
宝塚OGが語る、音楽と私 Vol.6

望海風斗「音楽は自分自身を豊かにしてくれる存在」〜『INTO THE WOODS』で自分をさらけ出して魔女役に挑む

宝塚歌劇団の人気OGが、お気に入りの音楽について語るインタビュー連載。
第6回は、唯一無二の歌唱力と演技力を持つ元男役トップスターの望海風斗さんが登場します。今年の4月に退団後、初ミュージカルとなる『INTO THE WOODS』への思いや、思い出の歌、大好きなベートーヴェンについて語ってくれました。

NAOMI YUMIYAMA
NAOMI YUMIYAMA ライター、コラムニスト

大学卒業後、フランス留学を経て、『ELLE JAPAN(エル・ジャパン)』編集部に入社。 映画をメインに、カルチャー記事担当デスクとして勤務した後、2020年フリーに...

撮影:吉原朱美

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ソンドハイムの難曲で歌詞に込められたメッセージを伝える

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——『INTO THE WOODS』は、望海さんが宝塚を退団後、初めてのミュージカルになります。おとぎ話の登場人物が同時に存在する世界で、物語の発端となる魔女役に決まったときのお気持ちは?

望海 退団後の1作目は大事だなと思っていたとき、このお話をいただいて、自分の中で大きなチャレンジになると思って決めました。魔女という役も、宝塚の男役を通して追求した経験が生かせそうだと思ったんです。作品自体は複雑さも感じましたが、見たあと、ずっと自分の心に残って……。人生をすごく豊かにしてくれて、ヒントをくれる作品になると思います。

望海風斗(のぞみ・ふうと)
2003年、宝塚歌劇団へ入団。花組に配属。2017年に雪組トップスターに就任。高い歌唱力と演技力をもつ男役として活躍し、真彩希帆とのトップコンビは、宝塚随一の歌唱力と評された。2021年に退団。8月~10月は初コンサート「SPERO
」を開催。

望海さんの出演舞台『INTO THE WOODS』は、「シンデレラ」や「赤ずきん」など、おとぎ話の登場人物たちが共存する世界で繰り広げられるブロードウェイ・ミュージカル。『ウエスト・サイド・ストーリー』『スウィニー・トッド』などの作詞作曲で知られるスティーヴン・ソンドハイムが楽曲を手掛け、1988年のトニー賞では3部門に輝いた。2014年には、メリル・ストリープやジョニー・デップらが出演した実写映画も話題に。

今回の舞台は、クラシックやオペラに造詣が深い熊林弘高さんが演出を手がけ、古川琴音さん、羽野晶紀さん、福士誠治さん、渡辺大知さんなど、実力派キャストが出演。2022111日から、日生劇場で幕を開ける。

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