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2025.12.08
名曲解説100

30秒でわかるタレガ:アルハンブラの思い出

タレガ:アルハンブラの思い出について30秒で丸わかり♪

寺西基之
寺西基之

1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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フランシスコ・タレガ(1852~1909)はスペインが生んだギターの巨匠です。マドリード音楽院に学び、ピアノと作曲を専攻しましたが、それ以前から愛着を持っていたギターの道を選んで、ギター奏者として名を成しました。近代的なギター奏法を開拓するとともに、ギターのための作品を多数作曲して、当時まだ軽いものに見られがちであったギター音楽の地位を、高い芸術的価値を持つジャンルに引き上げたその功績は多大なものがあります。

タレガの多数のギター曲の中でもとりわけポピュラーな名曲に挙げられるのが、この《アルハンブラの思い出》です。アルハンブラ(アランブラ)はスペインのアンダルシア地方のグラナダにある宮殿かつ城塞で、かつてこの地を支配していたイスラム王朝によって建設されました。

曲はこの名所から受けた印象に基づいて書かれたもので、哀愁と郷愁の入り混じる旋律が一貫してトレモロ奏法によって奏でられます。デリケートな響きによって異国的な夢幻の世界を浮かび上がらせた珠玉の名品です。

タレガ:アルハンブラの思い出

作曲年:1896年

演奏時間:約4分

編成:ギター

寺西基之
寺西基之

1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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