梅雨の気分を吹き飛ばす!癒しと元気をくれる音楽セレクション
国立音楽大学演奏学科鍵盤楽器専修(ピアノ)卒業、同大学大学院修士課程器楽専攻(伴奏)修了を経て、同大学院博士後期課程音楽学領域単位取得。在学中、カールスルーエ音楽大学...
天気が安定せず、雨も多くなってきたこの時期、気持ちもなんとなく落ち着かず、体調も崩しがちになりますね。そこで今回は、さわやかさや癒しを感じられる音楽をセレクトしました。素敵な音楽を聴いて気持ちを前向きにすることで、この時期を乗り切っていただけると思います。
ヴァイオリンとピアノが贈る、前向きなエネルギー
はじめはダブル・ヴァイオリンとピアノのユニットTSUKEMENの『RECHARGE』から。音楽大学でクラシックの教育を受けた彼らですが、活動開始後はオリジナル楽曲も積極的に制作し、幅広い音楽性を示してきました。本作はすべてオリジナル曲で構成された、彼らにとっての分岐点ともいえるアルバムです。「最初から最後まで明るくて楽しい曲」というコンセプトで書かれた「J Beat!」は、アイリッシュ調のメロディと躍動感あふれるリズムがマッチし、活力を与えてくれます。一方、「The Voice」や「Sincere」、「輝ける君の心へ」のように、そっと寄り添ってくれる優しいナンバーも収められており、通して聴くことでひとつのドラマを見ているかのような感覚になります。聴き終えたときには、心の中に何かが残るのを感じることでしょう。そして、それが次のステップへと踏み出す皆さまにとって、大きな力になるはずです。
耳で飛び込むで映画やアニメの世界
次も同じくTSUKEMENのアルバム『EL DORADO』から。オリジナル曲に加え、映画音楽やアニメソング、タンゴ、クラシックのアレンジなど、さまざまな楽曲が収められています。壮大なオーケストラ曲「スター・ウォーズ」や『ドラゴンボールZ』の主題歌は、ヴァイオリンとピアノだけとは思えないほどのサウンドの奥行きを持ち、楽曲に凝らされた“仕掛け”も鮮やかに浮かび上がってきます。映像が浮かぶような音楽と演奏によって、耳だけで映画やアニメの世界に入り込むことができるため、とても手軽なリフレッシュ体験になるでしょう。また、ピアソラの「タンゴ・バレエ」も非常にクールな仕上がりで、リズムの力強さや奏者たちの華麗な技巧、音色の深みによって、モヤモヤとした気分が晴れていく感覚を味わえます。
歌心あふれるヴァイオリンの音色で癒しの時間を
最後は、ヴァイオリニスト寺下真理子の『Ave Maria』。クラシック、映画音楽、ミュージカルの名曲の中でも、とくに旋律の美しさや心を癒す楽曲が収められています。寺下さんの演奏は歌心にあふれており、シューベルトの「アヴェ・マリア」、バッハの「G線上のアリア」、マスカーニの「間奏曲」といった名曲はもちろん、「ロンドンデリーの歌」や「アメイジング・グレイス」など民謡由来の楽曲でも、その歌心と音色のあたたかさが発揮されています。そして、やさしい楽曲が並ぶなか、最後に置かれた「誰も寝てはならぬ」は力強さに満ち、活力を与えてくれます。夜はもちろんですが、個人的には朝、少し早い時間から聴いていただきたい作品です。
やすらぎや力を与えてくれる楽曲と演奏で、これからのジメジメ・モヤモヤとした季節を乗り切りましょう!!
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