プレイリスト
2020.08.08
おやすみベートーヴェン 第237夜【作曲家デビュー・傑作の森】

4つのアリエッタとひとつの二重唱——作曲動機不明のイタリア歌曲

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

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作曲動機不明のイタリア歌曲 4つのアリエッタとひとつの二重唱

全5曲からなるイタリア歌曲で、第5曲だけが二重唱。また、詩は第1曲「言っておくれ、愛しいひと」だけ作者不詳で、他の4曲はすべて、オペラの台本作家ピエトロ・メタスタージオによる。

 

フランス軍占領下の1809年から翌10年にかけて作曲されているが、作曲動機や目的はまったく不明。

 

このころ結婚を考えていたイタリア出身の、あの《エリーゼのために》の献呈者ではないかという可能性の残るテレーゼ・マルファッティ(1792~1851年)のためではないか、という仮説があるが、これは否定すべきかもしれない。両者の最初の出会いは1810年2月ころだから。

 

第2曲「お前のことはよくわかる」、第3曲「待ち焦がれる恋人」、第4曲「恋の苛立ち」、そして、最後の第5曲は「聞いてちょうだい、梢のざわめき、それは愛の告白。聞いてちょうだい、打ち寄せる波の音、それは愛の嘆き」と歌い始め、後半の「恋する者にはそれが嘆きなのか喜びなのかがわかるのです」(本来は二重唱部)に続く。

解説:平野昭

作曲動機や目的は不明というこの作品には、ベートーヴェンのどのような想いが込められているのでしょうか。ベートーヴェンがメタスタージオの詩に作曲したのはこれが初めてではなく、すでに紹介した「おお、いとしき森よ」、「別れ」などがあります。

作品紹介

4つのアリエッタとひとつの二重唱Op.82

作曲年代:1809~10年(ベートーヴェン39〜40歳)

出版:1811年2月、7月2月出版はロンドン、7月にライプツィヒ。

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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