2020.08.29
おやすみベートーヴェン 第258夜【作曲家デビュー・傑作の森】
《軍楽のための行進曲》ハ長調——テンポの速い「帰営ラッパ」!
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!
ONTOMO編集部
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
テンポの速い「帰営ラッパ」! 《軍楽のための行進曲》ハ長調
ドイツ語で《ツァップフェンシュトライヒZapfenstreich 》(帰営ラッパ)と呼ばれている3曲の行進曲が1809年と10年に書かれている。
WoO18の第1番が1809年3月にトリオ部なしで作曲されている。WoO19の第3番は、1810年8月の作曲であるが、この第2番もおそらく1810年の夏のバーデン滞在中の作曲と思われる。
ヴィヴァーチェ・アッサイという速いテンポのハ長調の行進曲で、付点リズムの音形を特徴とする。第74小節以降(第100小節まで)のトリオ部はヘ長調でやや穏やかになる。ダ・カーポで主部に戻る。
解説: 平野昭
吹奏楽による軽快な作品が続きます。Zapfenstreichとはもともと「飲料の樽の注ぎ口(Zapfen)に栓をする(streich)」という意味で、1日の終わりを告げるために演奏される音楽です。
作品紹介
《軍楽のための行進曲》ハ長調WoO20
作曲年代:1810年?(ベートーヴェン40歳?)
出版:1888年(旧全集版)
おやすみベートーヴェン
2020.12.16
弦楽五重奏曲断章ハ長調——最終回! 穏やかな雰囲気に包まれた未完の絶筆作品
2020.12.15
《大フーガ》(4手)変ロ長調——最高傑作の内容を余すところなく反映させたピアノ連...
2020.12.14
「弦楽四重奏第16番 ヘ長調」第3、4楽章——重態のベートーヴェンが見舞い客の実...
2020.12.13
「弦楽四重奏第16番 ヘ長調」第1、2楽章——弟ヨハン邸宅の美しい環境で書かれた...
2020.12.12
「弦楽四重奏第14番 嬰ハ短調」第5〜7楽章——カールの将来についてベートーヴェ...
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
関連する記事
ランキング
- Daily
- Monthly
新着記事Latest
2025.09.19
ショパン研究所広報にきくショパンコンクール最新情報と楽しみ方
2025.09.18
幕が上がる!さあ、夢の中へ~マスネのオペラ『サンドリヨン』の煌めく世界を体感しよ...
2025.09.18
ピアニスト、ダヴィッド・フレイ「音楽に仕える」精神でバッハやワーグナーに向き合う
2025.09.17
ヤマハ初の奨学生コンサートは華麗なる室内楽
2025.09.17
『ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家』巨匠の人生のすべてを最期まで
2025.09.16
ダン・タイ・ソンも称賛 16 歳の天才ピアニスト、ソフィア・リュウがヤマハホール...
2025.09.16
【取材の裏側】音楽家・阪田知樹の脳内を覗く! 『音楽の友』9月号表紙&特...
2025.09.16
昭和音楽大学オペラ公演2025《ラ・ボエーム》~学生と卒業生が総力を挙げる本格的...