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2020.10.13
おやすみベートーヴェン第303夜【不滅の恋人との別れ】

「3本のホルンのためのアダージョ」——楽器法学習に書いた超小品

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

ウィーン会議、ナポレオンの没落......激動のウィーンで43歳になったベートーヴェン。「不滅の恋人」との別れを経て、スランプ期と言われる時期を迎えますが、実態はどうだったのでしょう。

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

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楽器法学習に書いた超小品「3本のホルンのためのアダージョ」

全10小節、演奏時間が30秒ほどのミニアチュアとも言えないような作品。1815年ころのベートーヴェンの楽器法の学習のために書かれたものと思われる。
 
「ヘ長管のホルン(ワルトホルン=ナチュラルホルン)」と指定された変イ長調の作品だが、冒頭は変イ短調の響きで、最後は変イ長調で終止する。

解説:平野昭

 ベートーヴェンの楽曲には、「ホルン・ソナタ」「交響曲第3番 変ホ長調《英雄》」の第3楽章スケルツォのトリオ部冒頭のホルン3重奏など、ホルンの見せ場が多くあります。

楽器法の学習のために書かれたとされるこの作品。11月下旬公開予定の「交響曲9番」第3楽章中盤のホルン・ソロにもつながったのでしょうか。

作品紹介

「3本のホルンのためのアダージョ」

作曲年代:1815年ごろ(ベートーヴェン45歳ごろ)

出版:1938年

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