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2020.10.18
おやすみベートーヴェン 第308夜【不滅の恋人との別れ】

メルケンシュタイン(第2作、ニ重唱)——お気に入りの散歩ルートにあった古城遺跡を題材に

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

ウィーン会議、ナポレオンの没落......激動のウィーンで43歳になったベートーヴェン。「不滅の恋人」との別れを経て、スランプ期と言われる時期を迎えますが、実態はどうだったのでしょう。

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

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お気に入りの散歩ルートにあった古城遺跡を題材に メルケンシュタイン(第2作、ニ重唱)

1814年12月に作曲した《メルケンシュタイン》第1作のWoO144はすでに紹介したが、ベートーヴェンはこの直後、1815年が明けてすぐに同じヨハン・バプティスト・ルプレヒト(1776~1846)の詩により、まったく別の声楽作品、二重唱として作曲した。

 

ベートーヴェンは、ウィーン南方に位置する温泉保養地バーデンに好んで出かけているが、そこからヘレーネ渓谷や古城遺跡メルケンシュタインへの長時間散歩(というより、山歩き)を楽しんだ。

 

ルプレヒトの詩は、古城を眺めながら散歩する人の目に映り、頭に思い浮かぶ神秘な情景が歌われている。「メルケンシュタイン、メルケンシュタインよ! さすらい歩くところどこにいても、お前を思う。アウロラ(暁)が岩を染め、藪でツグミが明るく歌い、羊が草をはみながら遊ぶとき、お前を思う、メルケンシュタイン」。

 

ヘ長調、8分の3拍子、適度に速く、しかし、引きずらないように。

解説: 平野昭

ベートーヴェンは散歩を日課としていました(詳しくは「ベートーヴェンとお散歩」参照)。古城遺跡のメルケンシュタインを眺めながら歩いて、何を思っていたのでしょうか。

現在の古城遺跡メルケンシュタイン
作品紹介

メルケンシュタイン(第2作、ニ重唱)Op.100

作曲年代:1815年初頭(ベートーヴェン45歳)

出版:1816年9月21日

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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