記者会見でショパンコンクールの課題曲変更点が発表! 小林愛実も登場し思い出を語る
2023.03.01
チェロ・ソナタ Op.65――盟友に献呈された、生前最後の出版作品
ショパンの作品を全曲聴いてみよう! ショパン自身がつけた作品番号順に聴くことで、ショパンの“設計図”が見えてきます。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
ノアンに到着したショパンは、サンドとの生活の中で次々と作品を生み出していきます。
ショパンの様子をサンドはそっと見守っていた。ショパンは心に抱く旋律を作品にするために、知性で才能を制御し均整ある形式を作るとサンドは言う。しかし完成するまでの苦悩もサンドに伝わってくる。部屋の中を歩きまわりペンをダメにするほどに何度も書き直す、そのショパンの様子を心配しては散歩に連れ出し、釣りや植物採集にも誘った。しかし、ショパンは疲れやすく虫にも刺されやく、暑さを嫌った。だから一人屋敷に残ることも多かった。
——小坂裕子著 作曲家◎人と作品シリーズ『ショパン』(音楽之友社)125ページより
「即興曲第2番」も、そんな創作の日々から生まれた一曲。後年の名作「舟唄」を思わせる優美な作品です。「ソナタ第2番」と同様、完成の翌年の出版譜には献呈がありません。
即興曲第2番 嬰ヘ長調Op.36
作曲年代:1839(ショパン29歳)
出版:1840年
献呈:なし