プレイリスト
2022.11.18
ただいまショパン第36回

即興曲第2番 嬰ヘ長調Op.36――作曲の苦悩を見守るサンド

ショパンの作品を全曲聴いてみよう! ショパン自身がつけた作品番号順に聴くことで、ショパンの“設計図”が見えてきます。

ONTOMO編集部
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東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...

イラスト:本間ちひろ

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即興曲第2番 嬰ヘ長調Op.36

ノアンに到着したショパンは、サンドとの生活の中で次々と作品を生み出していきます。

ショパンの様子をサンドはそっと見守っていた。ショパンは心に抱く旋律を作品にするために、知性で才能を制御し均整ある形式を作るとサンドは言う。しかし完成するまでの苦悩もサンドに伝わってくる。部屋の中を歩きまわりペンをダメにするほどに何度も書き直す、そのショパンの様子を心配しては散歩に連れ出し、釣りや植物採集にも誘った。しかし、ショパンは疲れやすく虫にも刺されやく、暑さを嫌った。だから一人屋敷に残ることも多かった。

——小坂裕子著 作曲家◎人と作品シリーズ『ショパン』(音楽之友社)125ページより

「即興曲第2番」も、そんな創作の日々から生まれた一曲。後年の名作「舟唄」を思わせる優美な作品です。「ソナタ第2番」と同様、完成の翌年の出版譜には献呈がありません。

作品紹介

即興曲第2番 嬰ヘ長調Op.36

作曲年代:1839(ショパン29歳)

出版:1840年

献呈:なし

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