記者会見でショパンコンクールの課題曲変更点が発表! 小林愛実も登場し思い出を語る
2023.03.01
チェロ・ソナタ Op.65――盟友に献呈された、生前最後の出版作品
ショパンの作品を全曲聴いてみよう! ショパン自身がつけた作品番号順に聴くことで、ショパンの“設計図”が見えてきます。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
《ポロネーズ》イ長調 op.40-1(通称:軍隊ポロネーズ)と《ポロネーズ》ハ短調op.40-2は1838年と1839年、マヨルカ島滞在の前後に作曲されました。
力強く勇ましいイ長調と、陰鬱で諦めを滲ませたハ短調のセットで出版されています。
高揚と抑鬱、それはショパンも含めてパリにいるポーランドの人々の祖国に対する共通する感情であると同時に、パリの貴族たちの退廃的気分にも通じる。
——小坂裕子著 作曲家◎人と作品シリーズ『ショパン』(音楽之友社)180ページより
作品はマネージャーのように出版社との交渉を担当するなどショパンの作曲家人生に大きく貢献したと同時に、良き友でもあったジュリアン・フォンタナに献呈されています。
この時期、フォンタナはマヨルカ島にいるショパンに変わりパリでの交渉役として大活躍でした。祖国へ帰れない身の上を共にした幼なじみには、最高の贈り物だったのではないでしょうか。
2つのポロネーズ Op.40
作曲年代:1838-39(ショパン28-29歳)
出版:1840年
献呈:Julian Fontana