
能登半島地震の被災地を京都市ジュニアオーケストラが応援

能登半島地震の被災地を支援するため、京都市ジュニアオーケストラと石川県ジュニアオーケストラが合同コンサートを2026年3月に開催する。10月16日に記者会見が行われ、指揮者の広上淳一らが登壇した。

1941年12月創刊。音楽之友社の看板雑誌「音楽の友」を毎月刊行しています。“音楽の深層を知り、音楽家の本音を聞く”がモットー。今月号のコンテンツはこちらバックナンバ...
音楽で能登を元気に
京都市交響楽団メンバーなどの指導のもと活動する「京都市ジュニアオーケストラ」は、昨年1月の震災、そして9月の豪雨により大きな被害を受けた石川県のため、被災地に音楽を届けることを企画。2026年3月に「京都市ジュニアオーケストラ&石川県ジュニアオーケストラ 合同コンサート」と「能登半島被災地訪問コンサート」を行う。
京都市ジュニアオーケストラ元スーパーヴァイザーの広上淳一(オーケストラ・アンサンブル金沢アーティスティック・リーダー)は震災直後、何度も能登へ足を運び、体育館、病院、駅前などでゲリラ的に演奏。その活動が心に響いた京都市ジュニアオーケストラの「自分たちも大好きな音楽を石川県に届け、被災されたかたが少しでも元気になってほしい」という気持ちが本企画の原動力になっている。
広上「現地の人たちに石を投げられるかと思いながら恐る恐る能登半島に出向いたのですが、逆に自分たちの仕事の意味を教えていただきました。それが、なによりこの活動へのエネルギー源と勇気になっていて、むしろ僕らが被災地の人たちに感謝を申し上げたいな、という気持ちでいっぱいです」

©京都コンサートホール
2026年3月22日の合同公演は石川県立音楽堂で開催。それぞれのオーケストラによる単独ステージを直接指導を行っている松井慶太(石川県ジュニアオーケストラ)と東尾多聞(京都市ジュニアオーケストラ)の指揮で披露するほか、両オーケストラ合同でサン=サーンス「交響曲第3番《オルガン付き》」と、能登半島地震の復興を後押しするために作曲された渡辺俊幸《能登の翼》(広上指揮)を合唱付きで演奏する。サン=サーンスは、「みんなで手を取り合って助け合っていくというメッセージ」として、前半を松井、後半を広上が振る予定だ。
翌日の23日には京都市ジュニアオーケストラが能登半島まで行き、珠洲市立みさき小学校や仮設住宅がある宝立第2団地集会所などで演奏を予定している
また同プロジェクトは、昨夏にクラウドファンディングを実施。459万円が集まった。支援金は本公演の運営に使われるほか、一部は被災地の子供たちの音楽活動の寄付金として贈呈された。

©京都コンサートホール
日時:2026年3月22日14時
会場:石川県立音楽堂 コンサートホール
出演:広上淳一、松井慶太、東尾多聞(以上指揮)、石川県ジュニアオーケストラ、京都市ジュニアオーケストラ、他
曲目:コダーイ「組曲《ハーリ・ヤーノシュ》」、ドヴォルザーク「序曲《謝肉祭》」、 サン=サーンス「交響曲第3番 《オルガン付き》」、渡辺俊幸《能登の翼》
問合せ:石川県立音楽堂チケットボックス 076-232-8632
*入場整理券は石川県立音楽堂チケットボックスにて1月頃より配布予定
日時:2026年3月23日11時、14時(予定)
会場:珠洲市立みさき小学校、珠洲市健康増進センター、宝立第2団地集会所、すずなり食堂、狼煙のみんなの家(予定)
出演:広上淳一(指揮)、京都市ジュニアオーケストラ有志
*楽器紹介をふくめた約30分のアンサンブルコンサート
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