追悼ヤノシュ・オレイニチャク~巨匠ピアニストが信じたショパン音楽の可能性
2023.03.01
チェロ・ソナタ Op.65――盟友に献呈された、生前最後の出版作品
ショパンの作品を全曲聴いてみよう! ショパン自身がつけた作品番号順に聴くことで、ショパンの“設計図”が見えてきます。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
ただこの作品には興味深いエピソードがある。パリに到着してからもショパンは新しい協奏曲を構想していたようで、この作品の原曲はその協奏曲ではないかと考えられるからだ。全体にオーケストラのトゥッティ的な部分や華やかなピアノ・ソロ部分がきこえてくるように思えてくるところがある。
——小坂裕子著 作曲家◎人と作品シリーズ『ショパン』(音楽之友社)212ページより
前回紹介した前奏曲 嬰ハ短調 Op.45と同じく、1841年にノアンで作曲された作品です。残念ながらショパンのピアノ協奏曲第3番はありませんが、もしこの曲をもとに協奏曲が発表されていたら、どのような仕上がりになっていたのでしょうか。
演奏会用アレグロ イ長調 Op.46
作曲年代:1841(ショパン31歳)
出版:1841年
献呈:A Mademoiselle Friederike Müller