記者会見でショパンコンクールの課題曲変更点が発表! 小林愛実も登場し思い出を語る
2023.03.01
チェロ・ソナタ Op.65――盟友に献呈された、生前最後の出版作品
ショパンの作品を全曲聴いてみよう! ショパン自身がつけた作品番号順に聴くことで、ショパンの“設計図”が見えてきます。
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社の版権について書いている興味深い手紙がある。《スケルツォ》作品54を600フラン、《ポロネーズ》作品53を500フランで売るという。(中略)一晩演奏会をすれば、1842年を例に考えると5000フランから6000フランということになる。レッスン収入は1日に5人の弟子を教えることもあって、一人20フランだった。
——小坂裕子著 作曲家◎人と作品シリーズ『ショパン』(音楽之友社)136ページより
ショパンが「英雄ポロネーズ」作曲で得た収入は、1曲を3社から出版していたため、1500フランということになります。演奏会にもともと消極的だったショパンは、この時期には健康上の理由から、さらに消極的になっていました。
「英雄ポロネーズ」について詳しくは「ショパンが初めて作曲したポロネーズと名曲『英雄ポロネーズ』が生まれた背景」をご覧ください。
ポロネーズ 変イ長調《英雄》Op.53
作曲年代:1842〜1843(ショパン32〜33歳)
出版:1843年
献呈:August Leo