読みもの
2020.09.29
楽譜『バッハの名曲 J.S.バッハと息子たち』より8選

バッハのピアノ名曲でヨーロッパのこころを味わおう! 難易度初級~中級編

バッハと彼の息子たちが作曲したピアノの名曲を弾いてみませんか? ここでは、初級〜中級レベルの難易度でも、バッハ一族の魅力を楽しむことのできる作品を8曲選び、音源と楽譜を紹介します。35曲を収めた楽譜の編者である杉浦日出夫さんに選曲した音楽について伺っているので、聴くときにも参考にしてみてください。

音楽之友社
音楽之友社 出版社

昭和16年12月1日創立。東京都新宿区神楽坂で音楽の総合出版、並びに音楽ホール運営事業を行なっています。

《バッハと3人の息子》(作者不詳)
©https://www.musicwithease.com/bach-03.jpg

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ヨーロッパの人々のこころを感じる

バッハには、2人の奥さんとのあいだに合計20人もの子どもがいました。そのうち4人の息子は、お父さんのように立派な音楽家へと成長。「音楽の父」は、息子たちにとって「良き父」でもあったのです(詳しくは「子煩悩な『音楽の父』バッハの惜しみない愛情と教育」)。

『バッハの名曲 J.S.バッハと息子たち:魅力的な演奏をするために』では、お父さんバッハだけでなく、息子の作品にも着目。J.S.バッハとその息子たち、W.F.バッハ(長男)、C.P.E.バッハ(次男)、J.C.F.バッハ(第9子)による数ある作品のなかから、難易度初級~中級レベルの取り組みやすい35の作品が収められています。今回はそのなかから、特におすすめの8曲を紹介! ぜひこの機会にバッハの音楽に触れてみましょう。

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杉浦日出夫・杉浦寛編『バッハの名曲 J.S.バッハと息子たち:魅力的な演奏をするために』
(音楽之友社刊、2020年)

J.S.バッハ:メヌエット ト長調(「組曲 ト短調」より)BWV 822

J.S.バッハの子どもたちに対する愛情深い心を感じる舞踏曲です。新しい音型が現れる17小節目からの4小節間は、特にバッハの愛情が現れているように思います。名曲と言えるでしょう。

メヌエットについて、詳しくはこちら

J.G.H.バッハ?:アリア ニ短調

「アリア」は声楽曲を表す言葉です。この曲は、J.S.バッハとアンナ・マグダレーナの長男ヨハン・ゴットフリート・ハインリヒ・バッハによる作曲ではないかと考えられています。J.S.バッハは多くの優れた声楽曲を残していますので、ぜひ聴いてみてください。「アリア」がどのような楽曲か理解できれば、器楽曲としてではない音楽が湧き出してくると思います。

アリアについて、詳しくはこちら

J.S.バッハ:ガヴォット ト長調(「フランス組曲 第5番」より)BWV 816

「ガヴォット」は17世紀、フランスで流行した舞曲で、アウフタクトで始まるのが特徴です。
この曲は2/2拍子で書かれています。明るく跳び上がるような素敵な曲です。リズムよく弾いてください。

J.S.バッハ:サラバンド ロ短調(「フランス組曲 第3番」より)BWV 814

気高く孤高なものが全体を貫く、J.S.バッハの傑作です。13〜15小節に漂うやるせない気持ちをうまく表現してください。

J.S.バッハ:フゲッタ ヘ長調(「神の御子は来ませり」より)BWV 703

「フゲッタ」は小さなフーガという意味です。また、フーガに出てくる主唱、答唱、対唱やテーマの反行、拡大や緊張感のあるストレッタなどの要素を要求しないものもフゲッタといいます。
この曲は、旧賛美歌の降誕の102番のテーマを用いています。

J.S.バッハ:ガヴォット ト短調(「イギリス組曲 第3番」より)BWV 808

ガヴォットⅠ(alternativement:「交互に」の意味)はとても幻想的。その中にも冗談のような愉快なものが根底に流れています。ガヴォットⅡ(ou la Musette:「またはミュゼット」の意味)は、フランスの民俗楽器「ミュゼット」での演奏を連想させます。内声は平静を保ち、ガヴォットⅠへと戻っていきます。

J.S.バッハ:小さな前奏曲 ニ長調BWV 936

明るいニ長調の前奏曲です。この調性の色彩は、印象派の絵画のような多彩なものとは違い、はっきりとした明朗なものをイメージすると良いと思います。バッハの3度上行は喜びを表していて、それが随所に散りばめられているので、歓喜・信仰の確信を表現しようとしているのかもしれません。

J.S.バッハ:アリア ニ長調(「パルティータ 第4番」より)BWV 828

精神性の高い音楽です。「アリア」は声楽の曲を意味していますので、声を出して歌ってみるのはいかがでしょうか。J.S.バッハのカンタータの中のアリアや、マタイ受難曲第42番のバスのアリア《私のイエスを返してください》なども参考になるかもしれません。

《マタイ受難曲》より第42番《私のイエスを返してください》

曲目解説は、『バッハの名曲 J.S.バッハと息子たち:魅力的な演奏をするために』(音楽之友社)より

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昭和16年12月1日創立。東京都新宿区神楽坂で音楽の総合出版、並びに音楽ホール運営事業を行なっています。

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