読みもの
2020.11.06
高坂はる香の「思いつき☆こばなし」第34話

新しい生活様式になって加わった、コンサート前のアナウンスの話

高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

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コンサートホールでの公演が徐々に戻ってきましたが、未だ「新しい生活様式」下での開催が求められています。

そんななか、気になりませんか、開演前のアナウンス。

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マスク着用はもちろん、おしゃべりを控えること、ブラボーの禁止、バーカウンターの営業休止、終演後の分散退場など、これまでよりたくさんの案内が流れるようになりました。そしてそのアナウンス、各ホールごとに少しずつ内容が違います。

なかでも気になるのが、新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAについてのアナウンスです。

アプリ運用開始後しばらくは、これに関するアナウンスをするホールはほとんどなかったように思います。しかしあるときから、ちらほら耳にするようになりました。

対応はホールによってさまざま。一番多いのは、いつもの「携帯電話の電源はお切りください」のあとに、「接触確認アプリ使用中の方は、電源は切らず、音の出ない状態に」というものでしょうか。

しかしこれだとやはり、着信があってうっかり音を鳴らしてしまうケースがありそうでこわい。加えて日本ならではですが、緊急地震速報の類が一斉に鳴ってしまう可能性もあります。そもそも電源が入っている限り、セットを解除し忘れたアラームが鳴るリスクもあるのですが。

一方、先日取材で出かけた仙台のコンサートホールでは、こんな案内が流れました。

「接触確認アプリ使用中の方は、電源は切らず、機内モードにしたうえ、Bluetoothをオンにしてください」

……なんと細かいご案内! そしてあのアプリ、Bluetoothだけで機能するものなのねと、コンサートホールのアナウンスで知るという。

スマートフォンの操作が苦手で、電源のオンオフすら戸惑う方もいると聞くので、こんなにいろいろなことを言われたら、大混乱してしまう人もいるかも。

上記のように細かい案内をするところもあれば、アプリについては完全スルーのところもあり。各ホール、しばらくは試行錯誤が続きそうです。

高坂はる香
高坂はる香 音楽ライター

大学院でインドのスラムの自立支援プロジェクトを研究。その後、2005年からピアノ専門誌の編集者として国内外でピアニストの取材を行なう。2011年よりフリーランスで活動...

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