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2026.01.05
名曲解説100

30秒でわかるベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番《熱情》

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番《熱情》について30秒で丸わかり♪

寺西基之
寺西基之

1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)のピアノ・ソナタの中でも、もっとも劇的といってよいこのソナタは、彼の中期の代表作です。耳の病による苦悩を克服した後、彼は従来の古典派の様式を拡大・変容していくことで、スケールの大きいドラマティックな中期の作風を打ち出すようになりますが、そうした方向がピアノ・ソナタのジャンルにおいてもっとも端的に示されたのが、このソナタでした。

ダイナミックな幅の大きさと広い音域を活用しつつ、きわめて論理的な構成のうちに闘争的な音楽が展開される作品で、作曲に着手する少し前、パリのエラール社から広い音域とダイナミックな幅をもつ新しいピアノを贈られたことも、このようなソナタを生み出す大きな一因となったと考えられます。

第1楽章は緊張をはらんだ第1主題に始まり、すぐにそれが爆発するような高まりをみせるなど、苦悩の感情が起伏に満ちた展開のうちに表し出されます。一転して第2楽章は、静かな情趣を湛えた変奏形式の緩徐楽章。そのまま休みなく続く第3楽章は、叩きつけるような激しい情熱で運ばれるフィナーレです。

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番《熱情》

作曲年:1804~05年

演奏時間:約23分

編成:ピアノ

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1956年生まれ、上智大学文学部を卒業後、成城大学大学院で西洋音楽史を専攻し、修士課程を修了。大学院在学中より音楽評論活動を始め、CDライナー、演奏会プログラム、音楽...

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