横浜みなとみらいホール25周年音楽祭～反田恭平プロデュース！信頼する若手精鋭が集結

横浜みなとみらいホールの開館25周年を記念して、3月19日（火）～24日（日）に「横浜みなとみらいホール25周年音楽祭」が開催される。この音楽祭をプロデュースするのは、横浜みなとみらいホール「プロデューサー in レジデンス」第2代プロデューサーの反田恭平で、就任以来この企画への期待は高かった。

反田が信頼を置くトップ・アーティストたちのソロや室内楽、反田率いるジャパン・ナショナル・オーケストラによる公演や、日本を代表する作曲家のひとりである池辺晋一郎が反田のために書き下した新作協奏曲初演など、多彩で魅力的な企画が6日間にわたって繰り広げられる。

まず3月19日は、反田恭平指揮ジャパン・ナショナル・オーケストラによる、ロマン派協奏曲2曲の演奏会。ソリストには、シューマンのピアノ協奏曲にエリック・ルー、グリーグのピアノ協奏曲に務川慧悟を迎える。ルーは2015年ショパン国際コンクール第4位、2018年リーズ国際コンクールで優勝し、国際的に活躍する俊英。務川は2019年ロン＝ティボー＝クレスパン、2021年エリザベートの両コンクールに上位入賞して以来、日欧を拠点に目覚ましい活躍を続け、昨年12月には東京で5夜連続演奏会にも挑戦。反田の親友でもある2人との共演は聴きものだ。

20日の「ミュージック・イン・ザ・ダーク®」は、照明をすべて消した暗闇の中で奏でられるコンサート。当ホールの名物企画で、視覚に障がいのある演奏家を含むアンサンブルが演奏し、客席にも視覚に障がいのあるお客様を広く迎え入れるインクルーシブなコンサート。この主旨に反田が賛同し、ラインナップに加わった。

21日は、響き豊かな小ホールで聴くブラームスの室内楽演奏会。2021年にミュンヘン・フィルのコンサートマスターに就任した話題のヴァイオリニスト・青木尚佳が登場し、気鋭のチェロ奏者で同じくミュンヘン・フィルの団員でもある三井静、人気ピアニストの髙木竜馬と「ピアノ三重奏曲第1番」を演奏。他に「ヴァイオリン・ソナタ第2番」、「チェロ・ソナタ第2番」。

22日は、徳永二男の無伴奏ヴァイオリン演奏会（小ホール）。人気、実力ともに日本を代表する音楽家のひとりが、円熟を極めた響きで誘うバッハ、バルトーク、イザイの至高の音楽世界。

23日は、横浜みなとみらいホールの前館長を務めた池辺晋一郎による「ピアノ協奏曲Ⅳ〈草が語ったこと〉」を、反田がジャパン・ナショナル・オーケストラの弾き振りで初演する。日本を代表する作曲家のひとりが、反田恭平のために書き下した協奏曲が初めて音になる特別な瞬間に、ぜひとも立ち会いたい。

24日は、反田が信頼するソリストが集う室内楽リレーコンサート。ウェールズ弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者をはじめ、全国のオーケストラの客演コンサートマスターやソリストとしても大活躍の﨑谷直人（vn）とエリック・ルー（ｐ）によるモーツァルト「ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.301／ホ短調 K.304」、外村理紗（vn）、横坂源（vc）、髙木竜馬（ｐ）によるラヴェル「ピアノ三重奏曲　イ短調」など。

全体を通して、プロデューサー反田恭平が信頼を置く、国際的に活躍する若手実力派が揃い、クラシック音楽の王道をさまざまな編成で楽しめる魅力的なラインナップ。コンサート前後も楽しめる横浜、海の見えるホールで、トップレベルの音楽が聴ける6日間を満喫したい。