エックスオーのトロンボーンを棚田和彦が語る!
全員がエックスオートロンボーンを使用するジャパン・エックスオートロンボーン・クァルテット(以下、XOクァルテット)の一員である棚田和彦さんにインタビュー。
●本記事は『Band Journal』2024年3月号に掲載されたものです。
1959年創刊の吹奏楽専門誌。毎月10日発売。吹奏楽の今を追い続けて60年超、学校の吹奏楽部の現場への取材やプロ奏者へのインタビューをはじめ、指導のノウハウ、楽器上達...
東京藝術大学卒業。シエナ・ウィンド・オーケストラを経て、現在群馬交響楽団首席トロンボーン奏者。ジャパン・エックスオートロンボーン・クァルテットのメンバー。小諸高等学校音楽科、高崎経済大学附属高等学校非常勤講師。
愛用のXO 1236L-T(¥649,000)はアキシャルフロー・バルブを採用し、F管をオープンラップとしたモデルだ。
トロンボーン本来の音色が表現できる
——XOクァルテットはどんな団体ですか。
棚田 お互いを信頼しあっている仲間と言えると思います。「彼になら任せられる」「彼にならついていける」「彼ならついてきてくれる」。そういった信頼関係が成立しているメンバーだと思います。
——XOというブランドの魅力はどこにありますか。
棚田 特に音色の明るさが際立ちます。音の立ち上がりのレスポンスのよさ、意のままの音色表現、トロンボーン以外の楽器との調和。それらを兼ね備えています。
——今お使いの楽器は?
棚田 1236L-Tという、アキシャルフロー・バルブを採用した楽器です。F管を使った際の音抜けのよさだけでなく、オープン時の吹奏感が、F管を装着していないテナートロンボーンに限りなく近いです。そういった意味でトロンボーン本来の音色を表現するのに長けている楽器だと思っています。
——全員が楽器をXOでそろえていることのメリットは感じますか。
棚田 同じブランドでそろえている意味はとても大きいと思っています。たとえば混じり気のない美しいハーモニーを奏でる男声合唱と同じように、楽器が本来持っている音色、音の指向性、到達性の統一感はとても大切だと感じています。
——最後に、読者へのアドバイスをお願いします。
棚田 まず、トロンボーンを好きになってください。そうすればきっとたくさん練習するようになり、できることが増えて楽しくなります。と同時に、できないことが浮き彫りになるのです。そうなったときがチャンスで、それを克服するために勉強したり、レッスンを受けてヒントを得たりして自分の技量を上げ、引き出しを増やしていけばトロンボーンがさらに好きになるはずです。まずは憧れるプレイヤーの生の音を目の前で聴くこと。XOクァルテットだけとは言いません。時間を惜しまず演奏会場に足を運んでみてください。
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