「6つの歌(ゲザング)第1曲《ご存じですか、あの国を?》」——数十人が作曲したゲーテによる人気の詩
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
数十人が作曲したゲーテによる人気の詩「6つの歌(ゲザング)第1曲《ご存じですか、あの国を?》」
1796年に発表されたゲーテの長編教養小説『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』は発売とともに爆発的人気を博して多くの読者を魅了した。
ヴィルヘルムのいる旅の一座に同行する不思議な少女ミニョンが歌う第3部冒頭の詩は、1809年作曲のベートーヴェンをはじめとして、19世紀前半に数十人の作曲家たちが曲付けしている。
ミニョンは、ヴィルヘルムへの激しい思慕をこめて歌う。「ご存じですか、あの国を(ケンスト・ドゥー・ダス・ラント?)、シトロン(檸檬)の花が咲き、暗い草むらにゴールドのオレンジが燃え、やさしい風が青い空から吹き、ミルテは静かに、そしてロールベーア(月桂樹)が高くそびえる、そんな国。ほんとにご存じですか? そこに、そこへ行きたい、あなたと一緒に、おお、私の愛する人よ」と。
解説: 平野昭
平野さんの解説にもあるとおり、19世紀の作曲家にとても人気が高かったゲーテの詩。ベートーヴェンに続いて同じ詩に作曲された、シューベルト、シューマン、リスト、フーゴー・ヴォルフの作品も併せて聴いてみましょう。
「6つの歌(ゲザング)第1曲《ご存じですか、あの国を?》」Op.75-1
作曲年代:1809年(ベートーヴェン38歳)
出版:1810年 8月
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