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2020.08.19
おやすみベートーヴェン 第248夜【作曲家デビュー・傑作の森】

「はるか遠くからの歌(第2稿)」——君こそ女神だ! と歌う長大な歌曲

生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。

1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

監修:平野昭
イラスト:本間ちひろ

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君こそ女神だ! と歌う長大な歌曲「はるか遠くからの歌(第2稿)」

クリスチャン・ルートヴィヒ・ライシッヒ(1784〜1847)の詩に1809年に作曲。

「まだ、憧れの涙を流したことのなかったとき、遥かな距離が2人を別つまでは、僕の人生はなんと似ていたことだろう、咲き誇る花の冠、ナイチンゲールの鳴く森に」と歌い始め、4〜9行による自由な9節が続く。「来てほしい、僕の小さな小屋を魔法によって安らぎの神殿にしてほしい。君こそが女神だ」と歌い上げる。全体は異例の146小節という長大な歌曲。

実は、これが第2稿で、まったく同じ詩を扱った第1稿はWoO138の、同じくライシッヒの詩による6節からなる有節歌曲「異郷の若者」の音楽による替え歌となっている。

1810年2月にブライトコップフ&ヘルテル社から初版出版。半年後の7月にアルタリア社が『18のドイツ歌曲集』の収録して出版したときには、詩人からルドルフ大公への献呈辞が記された。

解説: 平野昭

この時期、ベートーヴェンは集中的にライシッヒの詩に曲をつけています。ライシッヒはサリエリやシューベルト(この「はるか遠くからの歌」も作曲しています)らも曲をつけている、当時人気のあった詩人のようです。

後日紹介する「異郷の若者」のメロディに載せた第1稿(作品番号なし)も、併せて聴いてみましょう。

作品紹介

「はるか遠くからの歌(第2稿)」WoO137

作曲年代:1809年(ベートーヴェン38歳)

出版:1810年 8月

ONTOMO編集部
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神楽坂を拠点に、取材・編集作業をしています。

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