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2026.09.17

ブロムシュテットが世界文化賞を受賞

NHK交響楽団 第2021回定期公演Cプログラムから 2024年10月 NHKホール
©NHKSO

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世界の優れた芸術家に贈られる高松宮殿下記念世界文化賞(公益財団法人 日本美術協会主催)の第37回受賞者が発表され、音楽部門では指揮者のヘルベルト・ブロムシュテットが選出された。

来年2027年に100歳を迎えるブロムシュテットは、現役指揮者としては最高齢。クラシック音楽界でもっとも尊敬を集める指揮者の一人である。日本との縁も深く、桂冠名誉指揮者を務めているNHK交響楽団とは、1981年の初共演以来、45年にわたる信頼関係を築いている。

現代のクラシック音楽界において、最も尊敬を集める指揮者の一人だ。作曲家が譜面に書き込んだ意図を緻密に具現化し、重厚だが透明で引き締まった音を生み出す。
2歳のときに、アメリカから両親の祖国スウェーデンへ移住。ストックホルム王立音楽院およびウプサラ大学で学んだ後、ニューヨークのジュリアード音楽院でレナード・バーンスタインに指揮を学び、さらにイーゴリ・マルケヴィチらの薫陶を受けた。また、ドイツのダルムシュタット夏季現代音楽講習会で現代音楽を、スイスのバーゼル・スコラ・カントルムでルネサンス・バロック音楽を学ぶなど、若くして幅広い音楽的基盤を築いた。
1954年、プロの指揮者としてデビュー。以降、北欧の名門オーケストラの指揮者を歴任。1975年から10年間、当時の東ドイツの名門オーケストラ、シュターツカペレ・ドレスデン(SSD)で首席指揮者を務め、国際的名声を高めた。このドレスデン時代、冷戦の真っただ中にあって、SSDの古風で深みのある音色を生かした『ベートーベン交響曲全集』『シューベルト交響曲全集』など、クラシック界の遺産とも評される歴史的名盤を残した。
1985年にアメリカのサンフランシスコ交響楽団の音楽監督に就任すると、その実力を世界トップクラスへと引き上げた。当時の演奏と録音は、高い完成度が世界的に評価され、米グラミー賞を複数回受賞した。
その後も、ドイツのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマイスター(音楽監督)などを歴任。厳格なリハーサルを通じて、オーケストラの実力を底上げしてきた。
日本との縁も深く、1981年の初共演以来、NHK交響楽団とは45年にわたる信頼関係を築き、同楽団の「桂冠名誉指揮者」を務めている。東日本大震災の復興支援では、2014年に、チャリティーコンサートとしてNHK交響楽団の定期公演で指揮を執った。
また、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団からは、2019年に「名誉団員」の称号を受けている。
敬虔なキリスト教信仰に基づき、禁酒、禁煙を貫く。そのストイックなライフスタイルが、高齢の現在もなお現役の指揮者として活躍を続ける活力の源泉となってきた。
「対話型」の指揮で、楽団員との信頼関係に基づく協働によって最高峰の演奏を引き出すスタイルは、現代の指揮者のあるべき姿を示している。
北欧の作曲家の作品では、フィンランドのジャン・シベリウスとデンマークのカール・ニールセンの交響曲を積極的に取り上げた。特にサンフランシスコ交響楽団と録音した『ニールセン交響曲全集』は、ニールセン作品の世界的な普及を大きく後押しした。
70年以上にわたり第一線で活躍し続け、その軌跡を残す膨大な録音とともに、過去から現代への「架け橋」として、特別な存在意義を放っている。その長きにわたる音楽活動において権威ある賞を数多く受けており、近年では2018年に、春の叙勲で日本の音楽文化の向上と発展に寄与した功績が認められ、外国人叙勲として「旭日中綬章」を受章した。2022年には、ドイツの音楽文化への長年の功績から、ドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字星章を受章している。
Photo: Paul Yates

健康上の理由により、本人の意向で10月28日の授賞式典にはスウェーデン王立音楽アカデミー会長のステーファン・フォルシュベリが代理で出席する。

ヘルベルト・ブロムシュテットの受賞コメント

この素晴らしい賞をいただきましたことに、心より感謝申し上げます。日本、そして、NHK交響楽団は、私の音楽家としてのキャリアにおいて、とても大きな役割を果たしており、とりわけ光栄に感じております。

残念ながら日本への旅は長く、身体的にも大きな負担を伴うため、皆さまとご一緒することができません。しかし、皆さまのことを思いながら過ごしたいと思います。

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサート 2025年9月 ゲヴァントハウス大ホール
© Konrad Stöhr

「第29回若手芸術家奨励制度」の対象団体には、フランスを拠点に芸術を通じて子どもの創造性や社会参加を育む芸術教育団体「ラ・スルス・ガルースト協会」が選ばれた。

受賞者には、顕彰メダルと感謝状、賞金1,500万円、若手芸術家奨励制度の対象団体には奨励金500万円が贈与される。

第37回 高松宮殿下記念世界文化賞 受賞者

絵画部門:ジェニー・ホルツァー (アメリカ)
彫刻部門:アンディ・ゴールズワージー (イギリス)
建築部門:ダニエル・リベスキンド (アメリカ)
音楽部門:ヘルベルト・ブロムシュテット (スウェーデン)
演劇・映像部門:ケイト・ブランシェット (オーストラリア)

 

第29回 若手芸術家奨励制度 対象団体
ラ・スルス・ガルースト協会(フランス)

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