日めくりオントモ語録/エリック・ホープリッチ
この“格闘”こそが古楽器のおもしろさであり魅力でもあります
―― エリック・ホープリッチ「レコード芸術」2018年5月号より
モーツァルトが愛したバセット・クラリネットを、当時の姿に復元制作・演奏しているホープリッチ。現代のクラリネットで演奏すれば非常に簡単に、均質な音色で吹ける箇所が、古楽器だと非常に難しくなったりもするそうです。
しかし、演奏した響きを聴けばモーツァルトが、この楽器のために書いた理由がよくわかる、と語りました。
モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 ~ 3.ロンド(アレグロ)
エリック・ホープリッチ(バセット・クラリネット)フランス・ブリュッヘン指揮 18世紀オーケストラ
エリック・ホープリッチは過去25年にわたり、ピリオド・クラリネットで演奏を続け、演奏家としてだけでなく、研究者、製作家としても優れた業績を上げている。ブリュッヘン率いる18世紀オーケストラの首席クラリネット奏者をつとめ多くのレコーディングを残しているほか、ホグウッド、ヘレヴェッヘ、ノリントンなどの指揮するピリオド楽器オーケストラと共演を重ねている。また、室内楽奏者としては、ピリオド管楽アンサンブル「ナハトムジーク」「シュタッドラー・トリオ」を主宰、ゲストソリストとしても著名な弦楽四重奏団に招かれている。レコーディングは、これまでにフィリップス、ドイツ・グラモフォン、EMI、ハルモニア・ムンディ、ソニー、デッカなど著名なレコード会社、レーベルで録音。現在はパリ・コンセルヴァトワールとハーグ王立音楽院の教授、世界各地の音大でゲスト・プロフェッサーとして招聘されている。学者としての活動も活発でイェール大学出版局の「オーケストラ楽器」シリーズ、クラリネットパートを執筆。各種専門誌、研究機関の雑誌にもしばしば論文を発表している。楽器研究者としての情熱のおかげで、彼の18、19世紀のピリオド・クラリネットコレクションは比類ないものとなっている。
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