「交響曲第6番 ヘ長調《田園》」第2楽章——ともに名作である《運命》とほぼ同時期に作曲・出版!
生誕250年にあたる2020年、ベートーヴェン研究の第一人者である平野昭さん監修のもと、1日1曲ベートーヴェン作品を作曲年順に紹介する日めくり企画!
仕事終わりや寝る前のひと時に、楽聖ベートーヴェンの成長・進化を感じましょう。
1800年、30歳になったベートーヴェン。音楽の都ウィーンで着実に大作曲家としての地位を築きます。【作曲家デビュー・傑作の森】では、現代でもお馴染みの名作を連発。作曲家ベートーヴェンの躍進劇に、ご期待ください!
東京・神楽坂にある音楽之友社を拠点に、Webマガジン「ONTOMO」の企画・取材・編集をしています。「音楽っていいなぁ、を毎日に。」を掲げ、やさしく・ふかく・おもしろ...
ともに名作である《運命》とほぼ同時期に作曲・出版!「交響曲第6番 ヘ長調《田園》」第2楽章
後世に《運命》と呼ばれるようになるこの曲を完成させるころには、もうひとつの新作交響曲《田園》作品68に着手していた。夏の間は都市の喧騒を避けてハイリゲンシュタットに籠り《田園》に打ち込んでいる。
一方、作品出版では、4月に交響曲第5番「ハ短調」作品67が、5月に交響曲第6番「ヘ長調」《田園》作品68がブライトコップフ・ウント・ヘルテル社から初版刊行されている。
——平野昭著 作曲家◎人と作品シリーズ『ベートーヴェン』(音楽之友社)101、108ページより
先週ご紹介した「交響曲第5番 ハ短調」作品67から期間をあけずに書かれたのが、この「交響曲第6番 へ長調《田園》」作品68です。1809年1月の手紙では、2作品とも出版を依頼しています。そして第5番から順に、1ヶ月違いで出版されました。
今や名作と言える、2つの交響曲作品。第6番《田園》では、第5番《運命》でも行なった、ある試みを取り入れています。それについては明日見てみましょう。
「交響曲第6番 へ長調《田園》」Op.68
作曲年代:1807年暮れ〜08年初秋(ベートーヴェン37歳)
初演:1808年12月22日
出版:1809年5月ブライトコップフ&ヘルテル社(ライプツィヒ)
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