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2021.02.05
神奈川芸術文化財団「Toshi伝説」

作曲家・一柳慧とは何者か? に多面的に迫る2日間

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神奈川芸術文化財団は、作曲家・一柳慧が2020年に芸術総監督就任20周年を迎えたことを記念し、「Toshi伝説」と銘打った公演を2日間行なう。

一柳は、10代で毎日音楽コンクール(現日本音楽コンクール)作曲部門第1位を2度受賞後、渡米。ジョン・ケージと知己を得、 偶然性や図形楽譜による音楽活動を展開。帰国後も、世界中の団体・演奏家からの委嘱に応えて作品を世に送り出している、日本を代表する作曲家だ。

2021年2月13日(土)は、一柳のライフワークである管弦楽曲のコンサート「共鳴空間」。鈴木優人指揮の東京フィルハーモニー交響楽団が、一柳の交響曲第8番《リヴェレーション 2011》、ヴァイオリニスト成田達輝を迎えてヴァイオリン協奏曲《循環する風景》を演奏。交響曲第8番は、東日本大震災における「人類への警告」「自然の驚異」そして「鎮魂」と「再生・復興」を描いており、2020年のコロナ禍も思い起こさせるかもしれない。

3月20日(土祝)「エクストリームLOVE」は、「クラシカル」「トラディショナル」「エクスペリメンタル」の3つのキーワードに導かれた、約1時間の3つのコンサートを楽しめる。一柳の邦楽器作品や、「ピアノ音楽 第 1~第7 」全曲連続演奏、盟友・武満徹のサクソフォン・カルテット作品「ブルーオーロラ」などが演奏される。一柳もピアニストとして登場、成田達輝のヴァイオリンと、ベートーヴェンのソナタ第9番《クロイツェル》を共演予定だ。

休憩中のホワイエには、図形楽譜の展示や、一柳がライフワークとする卓球からインスパイアされた「Let’s Play with Toshi エレクトロニクス卓球台」が登場。球が接すると不思議な音を発するライブ・エレクトロニクス加工を施した卓球台を実際にプレイできるとのこと!

音楽の世界をリードしてきた大作曲家を、さまざまな面から知る絶好の機会になりそうだ。

公演情報
共鳴空間(レゾナントスペース)

日時: 2021年2月13日(土)15:00開演

会場: 神奈川県民ホール 大ホール(横浜市中区山下町 3-1)

出演: 鈴木優人(指揮)、成田達輝(ヴァイオリン)、東京フィルハーモニー交響楽団

プログラム:
鈴木優人/新作ファンファーレ(委嘱作品・初演)
一柳慧/ビトゥイーン・スペース・アンド・タイム、ヴァイオリン協奏曲「循環する風景」、交響曲第8番《リヴェレーション 2011》(オーケストラのための)

料金: 
全席指定 一般4,000円
一柳シート(24歳以下の学生)0円
Toshi 伝説セット券 7500 円 (2/13と3/20の1日パスのセット券)

エクストリーム LOVE

日時: 2021年3月20日(土祝)

会場: 神奈川県立音楽堂 (横浜市西区紅葉ヶ丘 9-2)

各約1時間・入替制・全席自由

 

「Classical 13:00」
一柳慧:フレンズ
【成田達輝(ヴァイオリン)】
武満徹:一柳慧のためのブルーオーロラ
【ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット(平野公崇・田中拓也・加藤里志・本堂誠)】
フランク:ヴァイオリンソナタ
【成田達輝(ヴァイオリン)、萩原麻未(ピアノ)】
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第 9 番「クロイツェル」より第 1 楽章 【成田達輝(ヴァイオリン)一柳慧(ピアノ)】

 

「Traditional 14:45」
高橋悠治:花筐〜水(三味線ソロ)
スメタナ(中村匤寿三編曲):モルダウ(三味線、尺八、箏、鳴物)
ノルドグレン:日本の伝統楽器のための四重奏 op.19 より第5楽章(三味線、尺八、箏)
一柳慧:密度(三味線、尺八、箏)
本條秀太郎:俚奏楽 花の風雅(三味線、尺八、箏、鳴物) ほか
【J-TRAD ensemble-MAHOROBA:本條秀慈郎・本條秀英二(三味線)川村葵山(尺八) 木村麻耶 (二十五絃箏)吉澤延隆(十七絃)堅田喜三郎(鳴物)】本條秀太郎(監修)

 

「Experimental 16:30」

一柳慧:ピアノ音楽 第 1~第7 全曲連続演奏
【河合拓始(ピアノ)】

 

「Intermission Contents」

各45 分間の幕間はホワイエでは、図形楽譜や写真などロビー展示ほか、さまざまなコンテンツを予定。

Let’s Play with Toshi(エレクトロニクス卓球台)制作協力:有馬純寿

Let’s Talk(クロストーク)出演:一柳慧、片山杜秀、有馬純寿

 

料金: 全席自由 単独券 2,500円、1日パス 4,000円

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