
ベートーヴェンや「魔笛」の楽譜も! 名著誕生展「ヴァチカン教皇庁図書館III+」が印刷博物館で開催
世界初公開!ヴァチカン教皇庁図書館所蔵の写本が展示
4月25日から7月20日にかけて、印刷博物館(東京)で名著誕生展「ヴァチカン教皇庁図書館III+」が開催される。
この企画展は、2002年、2015年にヴァチカン教皇庁図書館と共に開催した企画展の第3回。世界初公開となるヴァチカン教皇庁図書館所蔵の中世写本、初期刊本8点をはじめとする66点の展示品とともに、印刷産業が文化・社会の発展を支え、人間とは何かという問いかけを発信し続けた歩みを紹介する。
人類の知の伝達がいかに書物として記録され、中世後期にヨーロッパで発明された印刷技術の劇的な発展によって世界へ普及していったかを追体験できる。

展示は3部構成となっており、第1部「はじまりの名著 対話からテキストへ」、第2部「近代の名著とは 技術・科学・哲学の融合」と進み、第3部「これも名著?ここにも名著!」では、テーマが2つに分かれる。第3部の前半では、「詩、音楽、美術、小説」の分野において名著が影響を与えていたことが紹介される。
19世紀に入ると、「芸術学」という新たな学問が登場する。名著が詩人や音楽家、画家をはじめ芸術家たちの魂を動かし、さらなる名著が誕生した。この展示では、ベートーヴェンの『ベートーヴェン作品集』(「ウェリントンの勝利またはヴィットリアの戦い」「エグモント」他)、「ピアノ・ソナタ第7番」、モーツァルトのオペラ《魔笛》の楽譜が展示される。

1798年以降、印刷博物館蔵

(《ウェリントンの勝利またはヴィットリアの戦い》《エグモント》ほか)
1815年頃、印刷博物館蔵

1805年頃、印刷博物館蔵
18世紀後半から19世紀にかけて、モーツァルト、ベートーヴェンが活躍したドイツやオーストリアは音楽会がさかんに行なわれる本場であると同時に、楽譜の生産地でもあった。当時、作品番号を付した音楽学者による整理分類が進んだ証しともいえる。
音楽史に名を遺した作曲家たちにとどまらず、ソクラテス、アリストテレス、ガリレオ、デカルト、ニュートン、ニーチェ、サルトルといったさまざまな分野で歴史を動かした偉人もまた、活版印刷と版画(図版印刷)の恩恵を受けていた。そして時代を超えて、現代を生きる私たちに影響を与え続けている。彼らが遺した名著は、印刷産業による大量生産を前提に生み出されているという。
紙媒体からデジタルへとシフトしていく現代において、名著の誕生の行く末、そして人類が今後どう名著に向き合うのか、想いを馳せる機会となりそうだ。
会期
2026年4月25日(土)~7月20日(月・祝)
休館日 毎週月曜日(5月4日、7月20日は開館)、5月7日(木)
開館時間 10:00~18:00(入場は17:30まで)
会場
印刷博物館(東京)
入場料
一般1,000円、学生500円、高校生300円、中学生以下無料
主催
TOPPANホールディングス株式会社 印刷博物館/ヴァチカン教皇庁図書館
TOPPANホール ランチタイムコンサート Vol.139
〈1909年製ベーゼンドルファーの息吹Ⅲ〉
日時・会場 2026年5月2日(土)12:15 TOPPANホール(東京)
出演 橘高昌男、津野絢音(ピアノ)
※申込修了
トークショー「ベートーヴェンの愛した哲学」
大橋容一郎(上智大学文学部哲学科名誉教授)
日時・会場 2026年5月2日(土)14:00~15:30 印刷博物館 研修室(東京)
※申込修了
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